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町山智浩『<映画の見方>がわかる本 ブレードランナーの未来世紀』

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新潮社、423ページ

この本は〈映画の見方〉を変えた! 『ブレードランナー』や『未来世紀ブラジル』、『ロボコップ』に『タ ーミネーター』……今や第一線で活躍する有名監督による80年代の傑作が、保守的で能天気なアメリカに背を向けて描いたものとは、一体何だったのか──。膨大な資料や監督自身の言葉を手がかりに、作品の真の意味を鮮やかに読み解き、時代背景や人々の思考まで浮き彫りにする、映画評論の金字塔。―――裏表紙より

2006年に出版された『〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀』を加筆修正し、『ブレードランナー2049』の公開に合わせてタイトルを変えて出版しなおされたのが本書。


この人は本当に映画の知識がすごい。

そして、それと同じくらいに映画以外の知識も半端なくて、それらすべてが映画を読み解くために総動員されるという、知的好奇心をひたすら刺激してくる素晴らしいお本でした。取り上げられている映画は以下の8本。


デヴィッド・クローネンバーグ『ヴィデオドローム』

ジョー・ダンテ『グレムリン』

ジェームズ・キャメロン『ターミネーター』

テリー・ギリアム『未来世紀ブラジル』

オリヴァー・ストーン『プラトーン』

デヴィッド・リンチ『ブルーベルベット』

ポール・ヴァーホーヴェン『ロボコップ』

リドリー・スコット『ブレードランナー


いずれも80年代を代表するSF映画なわけですが、このうち見たことがあるのがなんと『ブレードランナー』だけ。

著者もこんな読み方は想定していない(というかよしとしない)でしょうけども、「ええい、ままよ!」と知らないまま首を突っ込んでいきました。


そしたらおもしろんですよ。

本当に一つ一つの作品、そして(ここがキモ!)一人一人の監督に対する愛情が溢れんばかりに文章に伝わってくるので、出てくる映画全部見たくなる!

生憎いい記憶力は持ち合わせてないので、ネタバレなんかも気にならず読むことができました。


特に印象的だったのは『グレムリン』の章。

ホントに不器用でダメな男なんです、監督が。でも彼の映画に対する愛情が、町山さんの彼への愛情あふれる文章から伝わってきて、こちらまで大好きにさせられるという。なんという文章力。知識量。感服です。


今のご時世、ちゃんとマスに対して働きかけることができる立ち位置にいる「映画評論家」ってこの人と宇多丸氏しかいないと思う。後者は別に「映画評論家」ではないかもしれないけれど。


一つ一つの映画をちゃんと見て、そのあともう一度、いや何度でも、読み直したくなる本でした。

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