西村義樹・野矢茂樹 『言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学』

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言語って、言語学って何だろう


大学の授業の課題図書だったので読みました。
とても面白かったです。

まず、認知言語学って何?って話ですが。
人間が世界を認識する能力が、人間が言語をつかえるという能力の基盤になっているという考え方です。
心理学と言語学が合わさった学問だと思えばいいです。
ある特定の言語表現は、人間がその物事をどう捉えているかに影響される、という考え方。
チョムスキーらが主張した生成文法と対立する概念です。

・・・と、まあ簡単に書いてはいますが、わからずに読み始めても大丈夫です。
この本は認知言語学の専門家である西村氏が講師、哲学者の野矢氏を生徒として講義形式で進められているので、読みやすいし、専門家ではない野矢氏の的確な質問によって、門外漢でもまったく問題なしという内容になっています。

興味深かったのは「使役構文」と呼ばれる現象についてのセクション。
「太郎が窓を開けた」という文も使役構文と分類されるんだそうです。そのあとのふたりの議論が白熱していて面白いです。
メトニミー、メタファーについての議論も白熱。読んでいるこっちも思わず一緒に考えてしまうほどです。知的好奇心が揺さぶられます。

特に一番最後で二人がいたった結論というのがまた挑戦的で面白いですね。
これからも何度も読み返して考える指標にしたいと思いました。

★★★★☆
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Theme: 書評 - Genre: 本・雑誌

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