父親たちの星条旗

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2006年公開
監督: クリント・イーストウッド
出演: ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ

戦場には救いはない


硫黄島からの手紙」と並んで制作された、「硫黄島プロジェクト」のアメリカ視点の作品。
合わせて鑑賞しました。

僕はまずこの有名な写真をしりませんでした(無知ですいません)。
この作品は硫黄島の戦場の過酷さと、この写真に写った兵士のその後、そしてそのうちの一人の息子が当時のことをインタビューして回るという現代の時間軸という、かなり込み入った構成をとっています。これはこの間鑑賞した「ソーシャル・ネットワーク」でも使われていた手法ですね。
最初見ていると結構混乱しました。登場人物も多いですし。
特に戦場のシーンでは全体的に画面が暗いし、、みんな汚れた格好をしているので人物の区別がつかず、僕は最後まで顔と名前が一致しませんでした。
これに関しては僕の目がおかしいんですかね。結構重要なことですよね。覚えるの苦手なんですよ・・・

さて。この作品も非常に「リアルさ」を追求して作られています。
特に硫黄島に上陸して戦闘が始まって・・・というところは凄まじいリアリティ。
今までそういうことは一切考えたことなかったんですが、「戦争に行ったらこんな感じになるのか、いやだな」と思ってしまいました。
おそらくそれが伝えたかったことなのでしょう。

写真に写っていたため帰国し英雄扱いを受ける3人の兵士。
それぞれの葛藤、野心。
特にインディアンのアイラ・ヘイズには共感もできるし、同情します。
それだけに彼のたどった末路が悲しいです。

松本人志が依然このような発言をしていましたそうです。
「戦争映画はかっこいいと思わせてはいけない」
クリント・イーストウッド監督がこの映画で伝えたかったこともそういうことではないでしょうか。
そこにあるのは地獄のような戦場です。
さっきまで指揮を執っていた上官が一瞬にして吹っ飛ぶ。そこらじゅうに転がる死体。響き渡る怒号、悲鳴。
そこから国に帰って英雄扱いを受けてもその記憶は消えず、体内に地獄は残り続けます。
決してかっこいいものではないのです。

だからこそ「硫黄島からの手紙」では日本軍が健闘したような脚色をことごとくそぎ落としたのではないでしょうか。
息子が最後のシーンで言うように「戦場に英雄はいない」のです。

★★★★☆


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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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