Trivium / The Crusade

TheCrusade.jpg
3rd、2006年、アメリカ
ヘヴィメタル / スラッシュ・メタル

「Metallicaの再来」の呼び声も高かった3枚目


僕がこのバンドと出会ったのはこのアルバムからです。
これ以前の2作(「Ember To Inferno」、「Ascendancy」)は後から掘り返す形で聴きましたが、これ以降の作品はすべてリアルタイムで購入し聴いております。そういえば新作「Silence In The Snow」が発売されるそうですね。いつかは知りませんが。
ともかく、それだけこのバンドのファンにさせるだけの何かがこのアルバムにはあったということです。

まず、音楽性に大きな変化が見られます。前作まではかなりメタルコア的なブレイクダウンを多用した曲調だったのですが、今回からはだいぶ正統派・伝統的なメタルサウンドに寄せてきてます。
特にボーカル。前作まではスクリームが結構入っていて、のどから血が出るんじゃないかと思うくらい漲った歌い方してました。
でもこのアルバムではスクリームパートは激減。メロディを歌い上げる箇所が多くなり、歌いかたもMetallicaのジェームス・ヘットフィールドにかなり影響された歌い方になっています。
最新曲では結構すごい境地にまで達してる彼のボーカル。こう聞くとまだまだ若かったんですね。

ボーカル以外のパートもそれぞれ聴きどころ満載で、本当に若手のアルバムかというくらい隙のないアルバムです。
まあ個人的にメタルを聴き始めた時期に聴いたアルバムということで多少感情が入ってしまっていますが、以下追ってレビューしていきます。

#1"Ignition"から文字通り「着火」されます。一曲目にふさわしいヘヴィでゴリゴリ押しまくる曲。イントロから押しまくって、サビでは美しいメロディにバックではアコギかなんかの美しいバッキングが。このコントラストですよね。かと思えばスラッシーなリフを刻むところもあったりして。つかみはばっちりです。そんなこの曲のアウトロがアコギでフェードアウトしていき、#2"Detonation"へ。
ミドルテンポながらテクニカルなリフを刻みながら進んできますが、この曲は何と言っても構成がミソ。スラッシーな前半から疾走キュインキュインギターソロを経て、一気にメロディアスなパートになだれ込むところ。鳥肌ものですね。そのあとさらにメロディアスなギターソロがもう一発あるっていうね。もう悶絶ものです。素晴らしい。
#3"Entrance Of Conflagration"は伝統的なメタルにかなり傾倒したメロディアスでキャッチーな一曲。中間部のギターソロの部分なんてIron Maidenのカバーだって言われたら頷いてしまいそうなできばえ。
#4"Anthem (We Are The Fire)"はこのアルバムの中でも1,2を争う正統派メタルソング。「We Are The Fire!」だなんてこういう曲でしか叫べませんよ。ちょいと臭すぎるくらいですね。途中のコールアンドレスポンスもね。
「うぉ~お、うぉ~お」って。「いえぇ~、いえぇ~」って。ちょっとギリギリじゃないですか。下手したらアウトじゃないですか。
ギターソロもかっこいい。これ聴いて「ちと・・・」って思う人はこのジャンル向いてないかもですね。ちと、ちとダサいけどな!!(言っちゃった)
#5"Unrepentant"はギターソロがツインギターを生かしたハモりでめちゃくちゃかっこいい。
・・・とここまで若さを武器に結構早めの曲でつないできた彼らがここでぶち込むのが#6"And Sadness Will Sear"。冒頭に"..."を付けてあげたくなるタイトルは置いといて、このドゥーム的な、ともいえるとにかくヘヴィなリフに見事に歌い合わせるマットに脱帽。今の彼が歌ってもはまるのではないでしょうか。
#7"Becoming The Dragon"は6/8拍子でなんか戦車みたいな重さでひたすら突っ込んでくる一曲。ブレイクダウン(っぽいところ)もあったりして、ちょい初期のかほりがします。この曲は全パート演奏がすごいことになってます。最後にはベースソロもあります。
そしてすさまじいのが#8"To The Rats"。今作随一のスラッシュ・メタル・チューン。これまでさんざんメロディアスな方面のメタルを聴かされてきたので、ここで背筋が一回伸びます。「殺そうと思えばいつでも殺しに行くぞ」と言われている気分。油断禁物です。
ここから#9"This World Can't Tear Us Apart"、#10"Tread And Floods"とメロディアスな曲が続きます。特に#10はサビのツーバスがすごいことになってたりリフからしてすごいメロディアスっぷりを発揮していたりと、後半の中でもかなりハイライトというか聴きどころを作っています。終わり方もかっこよし。
#11"Contempt Breeds Contamination"は一聴した時は「なんだこれ」って感じのかなりコアな曲なんですが、今回改めて聴いたらこれもまたカッコイイだよな。このアルバム、隙がねぇ。
#12"The Rising"は#6のようなどっしりしたグルーヴで始まるのですが、途中でスピードアップ。そこからのギターソロが最高です。カタルシス全開。気持ちよさそう。
本編ラストはタイトルトラックであり8分超のインストナンバー#13"The Crusade"。多彩なリフワーク、絶妙な展開で飽きさせることなく聴かせる名演だと個人的には思いますね。ほんとにこの二人のギタリストはうまいな。この大作インスト指向もちょっとMetallicaっぽいね。単なるパクリとか二番煎じに終始していないあたりがさすが。

ボートラ#14"Broken One"もメロディアスな仕上がり。ベースイントロが印象的。本編の中で言うと#1、#2あたりに近いのかな。展開の妙で聴かせるあたり。

いやあ今回あらためて聴いたら改めて素晴らしいアルバムでしたね。
最後にコリン・リチャードソンによるミックスも褒めておきましょう。すごく聴きやすいサウンドにまとまっています。さすが!

★★★★★

#3"Entrance Of The Conflagration"


#4"Anthem (We Are The Fire)"


#7"Becoming The Dragon"


#8"To The Rats"


#12"The Rising"
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Theme: HR/HM - Genre: 音楽

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