Lamb Of God / VII: Sturm Und Drang

viisturmunddrang.jpg
8th、2015年、アメリカ
スラッシュ・メタル / メタルコア / グルーヴ・メタル

エクストリーム・メタル界のAC/DC


数あるバンドの中には、アルバムごとに新しい側面を見せては音楽ファンをうならせてくれるバンドがいます。
時には「う~ん・・・」といやな反応をされつつも、常にサウンド面で進化・変化を続けるバンド。失敗作もあるけど、たまに大傑作を作ってくれるバンド。
僕が好きなところだとLinkin ParkとかMuseとか。

でもその一方で、「これ!」というサウンドをもち、それ一本をキャリアを通じで貫くバンド。
一番有名なのはAC/DCね。
悪く言えば「全部同じ」なんだけど、それこそファンが望んでるサウンド。
だから新しいアルバムを聴いても昔と変わんないんだけど、それでいい。
そういうバンドでもアルバムごとに出来の差があるっていうのは面白いですよね。AC/DCでもやっぱり「駄作」と言われている作品はあるわけで。

そこにきてこのLamb Of Godというバンドは完全に後者だと思うわけですよ。
デス・メタルやメタルコアからの影響を受けつつ、決してブルータル一辺倒に走るのではなく、クリス・アドラー(Ds.)というシーン屈指の名ドラマーが作り出す唯一無二のグルーヴに乗せてこれまた唯一無二のうねるようなギターリフ、一瞬聴いただけで彼のものだと認識できるランディ・ブライズ(Vo.)の咆哮。
このユニークさ、形容するジャンルが見当たらないと思って調べていたらグルーヴ・メタルなるジャンルが。ぴったりだと思いました。
激しいのにきちんと乗れる、ブルータルなデスメタルとかはあまり好みじゃない自分でも好きになれた理由がわかりました。

そんな彼らが今年リリースした通算8枚目のスタジオアルバム。
攻撃性は衰えることなく、むしろ研ぎ澄まされている印象です。
この2枚前の作品「Wrath」からこのバンドを聴き始めた僕ですが、それに続く「Resolution」も含めた2枚と比較しても今作が一番「とがってる」し「カッコいい」と思いました。

何が違うのかと聴かれたらこたえられる自信がありませんが、おそらく一つ一つのリフ、一曲一曲のクオリティが少しずつこれまでの作品より高いんでしょう。根本は変わってないわけですから、差がつくとしたらそこ。
曲のバラエティもきちんとあるし。「同じようなサウンド」だけど「同じような曲」にならないってすごいよなぁ。
あとこのバンドの特徴ですけどサウンドプロダクションがすごくクリアですね。特にクリスのドラムは彼が出す音一音一音がすごくクリアに聴こえてドラマーの端くれとしてもうれしい。

ゲストにChino Moreno(Deftones、#4"Ember"に参加)、Greg Puciato(The Dillinger Escape Plan、#10"Torches"に参加)と豪華。

今作のキラーチューンを3曲ばかり。
メロデスばりのメロディアスなリフがすごくかっこいい#3"512"
ランディがチェコで拘留された事件についての曲らしいのですが、その辺の情報はフォローしてないのでよくわからず。
でもこのほかにもそれについての曲があるなど、彼やこのバンドにとって大きな出来事だったようです。もちろん無座右方面になったからまたこうやって作品が聴けてるわけですが。


そして文句なしのインパクトを誇るオープニングトラック#1"Still Echoes"。イントロだけでやられました。


そして新境地、クリーンボーカルを大胆に導入した#6"Overlord"。僕のような新参者だけじゃなくて、古参のファンの方からもおおむね好評価みたいですよ。


これまではそこまで自分の中で好きなバンドではなかったのですが、これで一気にまた引き込まれました。
ライヴも行ってみたいし、旧作も聴きたい。
8枚目にしてそう思わせてくれるバンドってなかなかいない。もうベテランの域なのね・・・

★★★★☆

amazon
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する