The Mars Volta / Amputechture

amputechture.png
3rd、2006年、アメリカ
プログレッシヴ・ロック

血の通った超ラテン系プログレ


デビュー作「De-Loused In The Comatorium」を去年初めて聴いて、衝撃のあまり旧譜ベストで3位に食い込んだこのバンド。
なぜか2ndを買ってないことに気が付いたので、2枚目は飛ばして今回聴いたのが3rd。

このバンドは核となるバンドメンバー以外に「プロジェクトメンバー」として多くのミュージシャンがかかわっていて、そこまで調べるのはおっくうだったのでささっと見た感じ、1stから大きなメンバーチェンジはないみたいですね。このあとドラマーのジョン・セオドアが脱退してしまうみたいですが。
ゲストとして当時Red Hot Chili Peppersのギタリストだったジョン・フルシアンテがほぼ全曲に参加してるみたいです。だからといって聴いてみると別に目立ってギターに耳が行くわけでもなかったんですが。
逆に1stに全面的に参加していたフリーは参加していない模様。

1stではあまり聞かれなかった木管楽器やラテンパーカッションがかなり前面に出てきているイメージで、オマーとセドリックのルーツである南米のフレーバーがあふれる1枚になっています。
それがすごく「血が通って」聞こえるというか、すごくラテン的な「情熱」を感じるというか。
プログレっていうとテクニカルでなんか人間味がないイメージがまだ僕にはあったのですが、このアルバムはそんな先入観を吹き飛ばしてくれます。

そして大作志向。8曲で76分。10分超えの曲が3曲、ほかにも9分台、8分台、7分台が一曲ずつ。
それぞれの曲がまた間髪入れずにつながっていたりするのでアルバム通して1曲というとらえ方のほうが正解なのかもしれません。
76分とはいえ通して聴くと全然長く感じません。やっぱり熱いし激しいし体感時間は短め。

サウンドとしては、1stではまだ何をやっているのかわかるところもあった楽器陣ですが、このアルバムではさらに難解さを極めていて、もはや理解不能(いい意味で)。
相変わらずドラムはせわしないし、ギターはあちこちで不思議な音色やコードを鳴らし続けてる。
ボーカルも相変わらずなんかフワフワしててやっぱカリスマ性を感じる。
全体的にすごく幻惑的な雰囲気を感じました。King Crimsonと比較する人が見た感じ多かったのですが、なにせ1stしか聴いたことがないので何とも言えず。

今作のハイライトは個人的には#2"Tetragrammaton"かな~。
やっぱアルバム中一番長い曲(16分42秒!)なんですが、目まぐるしい展開で(安っぽい言い方だ)あっという間に過ぎてしまいます。長い曲のくせにリピートしたくなります。
後半に何度か出てくる"In the end they just gagged me to make him come out"っていう部分がかっこいいなあ。キメが決まってる。


その次の#3"Vermicide"は逆に一番短い曲ですが、決して印象が薄いわけではなく。
ドラマティックなメロディのさびが繰り返し繰り返しで、そら否が応でも盛り上がりますわ。
一番メロディアスな曲ではないかと。これまたかっこいい。


上で「南米フレーバー」と書きましたが、それが一番顕著なのが#5"Asilos Magdalena"。
アコギをバックに歌うセドリックは、なんとスペイン語。もうモロじゃん。
でもやっぱかっこいいわ。どことなくスパニッシュ調なメロディに引き込まれてしまいます。

その次の#6"Viscera Eyes"はそれまでテンション高めのテンポで走ってきたアルバムの中では異色のミドルテンポ。
どことなく砂漠や灼熱の太陽を感じさせるリフが、そのラクダの歩みのようなテンポ感にぴったりはまっててすごくいい。
後半のハイライトです。


3rdも引き続きよかったですが、2ndを聴かずに飛ばした分いきなり味が濃くなっててびっくりしました。
でもやっぱすごいバンド。

★★★★☆
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