木村和男 編 『カナダ史』

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山川出版社、425ページ

「世界一マイナーな『メジャー国』」の歴史


僕は今、カナダはバンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学に留学中だ。
4月末までなので、もう折り返し地点は通り過ぎ、もはや気持ち的には帰国の日を待つのみ、といった感じだ(勉強をしろ)。

よく言われるのが「バンクーバーの寒さに負けないで!」というコメント。
もう50回くらい言われたからここで声を大にしていいたい。
バンクーバーは寒くねえよ!!!!!
雪も降らねえよ!!!!!
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ほら、東京と全然変わらないの!
北海道とか青森より全然暖かいの!!

以後お見知りおきを。

この本は、カナダに留学すると決まってから読もうと思って手に入れた。
結局読み始めたのはこっち来てからだし、読み終わったのは後半戦に突入してからだが。

でも、カナダの歴史って全然知らないでしょ。僕も高校では世界史をとっていたが、まったくもって出てこなかったのを覚えている。
どっかで独立、みたいなのはあったかもしれないが、必ず覚えなきゃいけないような事項でもなかったし。
正直世界史の中でのカナダなんて今まで気にしたこともなかった。

その点この本は、425ページ全部カナダの歴史。
正直言って詳しすぎるので、完全にななめ読みしたセクションも少なくない。
それでも大筋はつかめたから良かった。
カナダに来ることがなかったら一生読まなかったであろう本だったし。

面白いと思った箇所を引用します。

"かつて歴史家フランク・アンダーヒルは、「カナダはオタワの議事堂周辺のどこかに、アメリカの悪鬼の銅像を建てるべきだろう。この悪鬼こそ、われわれが漂流したり、不決断に陥ることをしばしば救ってくれたのだから」と皮肉った。前世紀の独立革命に続き、アメリカは南北戦争によってふたたびカナダの国家形成に決定的な役割を演じることになる。・・・"


カナダは最初こそフランスが植民地支配をしていたが、やがてヨーロッパでの戦争を経てイギリスの覇権がこの北米にも広がり、やがてイギリスの植民地の一部となった。
しかし、アメリカが独立をし、やがて南北戦争に突入する流れの中で、このカナダの土地では独自の国家形成の動きが広がっていくのである。
つまりカナダ史は日本史のように半ば独立した歴史ではなく、ヨーロッパやアメリカの動向にいつも左右され続けてきた歴史でもあるのだ。
2度の大戦を経てカナダがイギリスの傘下から独立し、それでもまた今度はアメリカの経済圏内に組み込まれていく様も興味深かった。

そしてもう一つ、興味深い記述があった。

一九四一年十二月七日(現地時間)に日本がハワイのパール・ハーバーを攻撃すると、イギリスへの戦時支援を約束していたカナダは、アメリカやイギリスに先駆けて宣戦を布告した。


そう、あの太平洋戦争でどこの国よりも早く日本に宣戦布告したのはほかでもないカナダだったのだ。
宣戦布告の手続きが簡単だっただけなのかもしれないが。なかなか数奇な真実。

カナダいいとこ一度はおいで。

★★★☆☆
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Comment

カナダの気候

カナダは Alanis Morissette, James LaBrie その他良質な音楽を生み出す土壌があるようで若い頃から気になる土地ではありながら未踏のままです。真夏のシアトルに3週間ほど滞在したことがありますが朝晩は長袖が必要だったので、国境を挟んだバンクーバーが東京と変わらない気候だというのは驚きでした。この時期のワシントンDCは常に(摂氏)一桁で-10℃を下回ることもあったので寒さ対策は毎日気がかりでした。海流の影響なんでしょうかね。

2016/02/20 (Sat) 15:24 | Jun #- | URL | Edit
Re: カナダの気候

でも今年は暖冬だったみたいですけどね。でも雪は全然降らないみたいです。
たぶん何かしら海流が関係してるんでしょうけど、素人なんで全然わかんないです。笑

2016/02/20 (Sat) 15:44 | いが #- | URL | Edit

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