Megadeth / Dystopia

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15th、2016年、アメリカ
スラッシュ・メタル

メンバーチェンジはひとまず成功か・・・?


ついに来ました2016年の新譜1番乗り。
もともとDavid Bowieの「」を買いたいと思っていたのに、いかんせんこのフィーバーで売り切れ続出。HMVに2回足を運んだがいまだに購入叶わず。
というわけで今年最初の新譜レビューはこのMegadethに。
今までこのブログでまだこのバンドの作品を取り上げていないことに驚いた。
United Abominations」以降の作品はリアルタイムで全部聴いてるし、過去の作品もそれなりにiTunesに入ってはいるのだが。運命のイタズラというやつだ。

さてこのニューアルバム、まず触れなければいけないのがメンバーチェンジだろう。
いかんせん最近のこのバンドはメンバーが流動的になりがちなのだが(特にギターとドラム)、例によって前作「Super Collider」リリース後にShawn Drover(Ds.)とChris Broderick(Gt.)が脱退。
のちにこの二人はAct Of Defianceというスーパーグループを結成、ベースにはShadows Fallのギター、Matt Bachandを迎えている。昨年デビューアルバムを出しているようですが未チェック。

さて、またこの後任には誰か知らない人が入るんだろうと思っていたら、ところがどっこい。
超豪華メンバーが加入したのだ。
ブラジルが誇る天才ギタリスト、AngraKiko Loureiroとモダン・メタル界では随一のテクニシャン、Lamb Of GodChris Adlerである。
メタルファンはこのニュースに驚いたのではないだろうか。
ちなみにKikoはメンバーとしての参加だが、Chrisはあくまでもゲストドラマーとしての参加のようだ。ポスト・Mike Portnoyの位置を狙っているのか・・・?笑
ともかく、そんな二人が参加した作品を聴き逃すわけにはいかないだろう。

さて、前作「Super Collider」がどのような作品だったか、今作を聴くにあたって思い出そうとしたのだが、どうにもうまくいかない。
覚えているのはとにかく「弱かった」という印象。
普通1曲ぐらいはキラーチューンが入っているのが普通だが、これほど覚えていないということはそれすらなかったのだろう。
それか聴きこみが足りてないというのもあると思うが。
とにかく個人的に傑作だった2009年の「Endgame」以降、作品を追うごとにパンチ力は確実に衰えていったと思う。
その極致が前作だったのかもしれない。
だから、今回のメンバーチェンジがMegadethに新しい風を吹き込み、またいい作品を作ってくれることを期待していたファンも多いだろう。

そして、彼らはその期待に応えてくれた。
少なくとも前作は軽く超えてきているし、「United Abominations」や「Endgame」に匹敵するといっても言い過ぎではないように思う。
Kikoが作曲に関わったのは#6"Post American World"~#8"Conquer Or Die!"の3曲のみだから、結局Dave Mustaineが頑張ったといえるかもしれないが、そこにメンバーチェンジが全く影響していないとは言い切れない。

サウンドは初期のような複雑なリフを多重に積み重ねていくスタイルがまた復活を遂げているように見える。
#3"Fatal Illusion"なんかは初期のにおいがプンプンするぞ。勢いが完全に初期のそれだ。
イントロのベースソロは悶絶ものだし、リフがどんどん変わっていく展開にもため息が止まらない。


前作にあったようなポップ寄りの軽い曲は皆無、また彼らは本気(とかいてマジと読む)のスラッシュ・メタルを演奏している。
全体的に曲の攻撃力、クオリティも総じて高い。初期からのMegadethファンにはうれしい作品なのでは。

特にキラーチューンとして一発でやられたのがタイトルトラック#2"Dystopia"
先行公開されていたので聴いた人も多いかもしれないが、やはりこの曲がアルバムの中でもピカイチ。
名曲"Hanger 18"を彷彿とさせる(ってどこにでも書いてるだろうな)メロディアスでスリリングな一曲。
正直この1曲を作ってくれただけで前作はかる~く超えてるね。うん。


KikoとDaveによるギターソロがアルバム全編でさえわたっている。
このアルバムの聴きどころとしてはやはりこれを挙げなくてはならないだろう。
歌ってないところはだいたいギターソロといってもいいくらいだ。
どのソロをどっちが弾いているとかどこにも情報が書いてないので想像するしかないんだけど、まあわかんないよね。笑
ギターの巧拙はあまりわからないけど、Kikoはうまい。そう聞いている。共感覚の持ち主だそうだ。音に色がついて見えるとか。天才。
彼が作曲にかかわっている#8"Conquer Or Die!"のイントロでクラシックギターをすさまじい勢いでつま弾いているのはおそらくKikoだろう。超絶的なテクニック。
あと同じく彼が作曲にかかわっている#7"Poisonous Shadows"も、ところどころフレーズだったり音色がAngraっぽいというか、メロスピっぽい。しかもシンセの音とかも入っているのだが、Daveが歌えば一気にMegadegthの曲になるからすごい。
彼は加入1枚目からかなりいい仕事をしているといえるだろう。

一方Chris Adlerはゲストドラマーだから控えめに仕事をしているかと言われたらそれはそうでもない。
基本的にはMegadethのイメージを大事にしながら叩いているのが伝わってくるのだが、たまーにやっぱり彼の手癖というか、超早い足技とか、ツーバスを駆使したヘヴィなフィルインを入れてくるなど、やっぱりChrisらしさを隠しきれていない。
そういうところを聴くと思わずニヤッとしてしまう。
でもまあ細かいところだし、全然ノイズにはなっていない。

この二人を迎えて作られた新作は、ファンの期待にしっかり応えてくれた良作だった。
このラインナップがまたいつまで続くのか心配ではあるが、とりあえずはこの復活を喜びたいと思う。

今後はKikoがもっと作曲面にかかわっていったりするのかな・・・?興味は尽きない。

★★★★☆
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Theme: HR/HM - Genre: 音楽

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