わたしを離さないで

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2010年
監督: マーク・ロマネク
出演: キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイほか

小説を映画にするという難しさ


今年の目標は映画100本なんだけど、2月にしてもう厳しい戦いを強いられている。
先月は8本見て何とかクリアしたんだけど、今月ももう半分を迎えようとしているこのタイミングまだ2本目。
今月末はまた少し立て込む予定だから今週に何本か見ておかないとね。

この作品、いま日本でもドラマやってるね。
綾瀬はるかが主演で。まあ見ないけどね。時間ないし。見てる人いたら感想聴いてみたい。

<こんな話だよ!>
臓器提供のために生まれた子供たち。彼らは社会から隔離された学校で学び、友情をはぐくみ、恋をする・・・


原作はカズオ・イシグロの同名小説。
SFという好きなジャンルなのに、キャリー・マリガンもかわいいのに、なぜか、なぜか好きになれなかった。
少し霧がかったような色彩の映像もまた、内容とマッチしていたりするのに。

それはたぶん、「説明が省かれている部分が多いから。
自分の中で想像しなきゃいけない部分が多くて、視界がどんどんぼやけていくように感情移入がどんどん薄まっていっちゃう。
小説ではきちんと説明されていることなのかもしれないが、それをすべて咀嚼しないまま無理やり飲み込まされた感じ。

長さ的な無理があったのではないかと思う。
いまamazonで原作の日本語版の小説を調べてみたら、450ページとあった。
最近紹介した小説だと「グラスホッパー」が345ページ、「僕のメジャースプーン」が520ページだから、だいたいこの中間ということになる。
僕の感覚だが、なかなかのボリュームだ。ちなみに前者は映画されているが、結構強引な改変がされていると聞いている。
後者は実写化はされていないが、僕的には映画というよりは連続ドラマしてほしいと思う作品だ。
もちろんこれよりも長い作品でも映画されている作品は数え切れないほどあるが、総じて小説の映画化は原作ファンからすると「やめてくれ」となるものだ。

具体的に説明が欲しいと思った点を挙げれば、(未見の人は見てもわからないと思うので、先に進んでください)

・「介護生」ってどういう仕事なの?
キャシーがコテージを去ったとき、介護生はこのプログラムから外れ、完全に「見送る側」に回るもんだと思っていた。
そういう立場の人をこの卒業生の中から選ぶのはおかしいなと思ったけど、精神的苦痛とかを考えてのことなのかなとか勝手に想像(説明がないから!)してしまった。
そしたら最後の最後で彼女にも通知くるじゃん。あ、そうだったんだ。ってなった。

・ルーシー先生の存在感
完全な憶測だけど、この新任教師、小説だともっと役割あるでしょ!
「君たちは他人の臓器提供者です」って子供たちに伝えるのが彼女の役割なんだけど、「君たちには十分な説明がなされていない」と前置きしたうえでその話をすんのね。
いやいや、私たちそれまでに子供たちがどれだけ情報与えられてたか知りませんがな。
しかもそういう行動に踏み切って最終的には学校を去るんだけど、ってことはほかの先生との対立とかもあったのかな?とか思うけどこれも全然描かれない。
しかも後から出てきそうで一切出てこない。笑

・「オリジナル」って何??
これが一番の謎。え、この人たちはクローンなの?その説明あった?
いきなり登場して、何の説明もないまま進んで、しかも結局あんま重要じゃなかったという。
もお~、しっかりしてよ。
「想像して楽しむんだよ、そういうのはさ」っていう問題でもないし。
インセプション」とか「ブレードランナー」ってその辺の設定のディティールがちゃんとしてるからこその物語の面白さなんだしさ、SFはこういうところきちんとしなきゃダメ!メンメ!!

・・・てなわけで、あまりハマれずじまいのこの作品。
でも主演3人の演技はとてもよかった!
すごく複雑な人間関係を見事に演じ切ってる。

決して演技とか演出は悪くない。
ただ小説を下敷きにすることの悪い部分が出ちゃってた作品かなと。

★★☆☆☆

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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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