小山薫堂 『恋する日本語』

koisurunihongo.jpg
幻冬舎、150ページ
Kindle版

テーマ設定はすごくよかったのに・・・


<こんな本だよ!>(出版社のコメントより抜粋)
「あえか」「恋水」「赤心」「那由他」「心掟」……。
何度か耳にしたことはあるけれど、意味がよくわからないという日本語を、著者の小山薫堂氏がさまざまな文献から集め出して、その言葉の意味に秘められた物語性を独自に解釈し、イメージを膨らませて作った、甘くて切ない、35のちいさな恋の物語。


著者の小山薫堂という人は、放送作家やったりラジオパーソナリティやったり作詞やったりいろいろやってるみたいです。
身近なところだとの"ふるさと"の作詞やってます。

それにしても、やっぱ本って中身見てから買いたいですね!
この売り文句を読めば、誰でもそこそこの長さのあるストーリーを思い浮かべません?一冊に35載ってるわけですから、ひとつ10ページだとしても350ページ、これだと少しちょっと長いからまあ7、8ページくらいかな?な~んて想像しながら本を開いたわけです。

そうしたら拍子抜けよ。
一つの単語につき、この「ショートストーリー」は10行程度。
それがイラストとともに見開き全体にポン、と載っているだけ。
その後ろのページにその単語の意味が載っていて、正味章扉あわせてたったの4ページ、ストーリーは1ページの中にポエムみたいにちょこんと載ってるだけ。
う~ん。中身を見ずに買ってしまった僕が悪いんだけど、そこのボリューム不足はやっぱり否めないです。

でも、この本の目指すところ、内容はすごく面白いです。だから買ったんです。
日常会話ではまず出てこない、美しい愛情を表す35の言葉。
こういう言葉って自分では使いこなせない分、憧れが強いというか。
こういう言葉をうまく使う実例を見せることで、日本語の失われつつある豊かさ・可能性、ひいては言葉で表現することの面白さがすごく伝わってくるんじゃないかな?みたいな期待もありました。
ボリュームがだめなら内容で勝負だ!内容は悪くないはず・・・と思い読み進めていきました。

でもその「期待」もすぐに踏みつぶされましたが。
この「ショートストーリー」の陳腐なこと陳腐なこと。
どこかのバカ恋愛体質ミーハーブス(精神的に)女子大生どもがこぞってリツイートしそうな内容ばっかり。
今調べてみたらやっぱりbotがありましたよbotが。「恋する日本語bot」が。
まあ、ステキだよ?ステキだけどさ、やっぱりこんなの誰でもかけそう、なんて思っちゃうわけです。
せっかく我々読者から遠い世界にある言葉の話をしてるのに、ここまで媚びた内容の「痛ポエム」なわけ?
しかもその「お題」を本文中に入れるか入れないかも統一されていないからスッキリしないし。

証拠として一つ引用しとこうね。こんなのが35個も続いているよってことで。

今日、僕はこれから
このテーブルでプロポーズする。

もし、彼女が
「うん!」と言ってくれたなら……

今日の日付のこのテーブルを、
60年分予約しようと思う。

二人の一生分の記念日を
お祝いするために。


きついぜこれ。
改行は本文の表記にのっとっています。

まあ脳みそお花畑の人にはいいんじゃないですかね。

ほんと、テーマはすごいいいだけに期待を裏切られて残念でした。

★★☆☆☆

スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する