タイタニック

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1997年
監督: ジェームズ・キャメロン
出演: レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットほか
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バカみたいに雑なストーリー。こんな船沈んじゃえよ!


この世紀の名作にチャレンジしますよ。
僕はある個人的な理由でこの映画を嫌いになってしまったのではとは思いますが、それでもここにそのプライベートな思いをぶちまけることで、この「世界的大傑作」に対して告発を試みたいと思います。
極めて的外れで傲慢な、個人的な告発を。

<こんな映画だよ!>
1912年、処女航海に出た豪華客船タイタニック号。新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャックと上流階級の娘ローズは船上で運命的な出会いを果たす。身分違いの恋を乗り越え強い絆で結ばれていく2人。しかし不沈を誇っていた豪華客船は皮肉な運命に見舞われる…。レオナルド・ディカプリオ主演、1997年度アカデミー賞11部門受賞、映画史に残る世紀の傑作!


なーにが世紀の傑作だよ。

まずはいいと思ったところを箇条書きで上げますね。
・レオ様はかっこいいよ。それは間違いない。ひたすらにかっこいい。
・沈没シーンはリアルさにこだわっただけあってお金もかかってるしすごい迫力。
・その中での群衆のパニック描写も、「きれいごと」にならないように、という努力がスケスケなもののまあなかなかよい。
・あのおばさん(見た人ならわかるはず)めっさいい人や・・・

と、まあこんなもんです。
もちろん上二つはこの映画の見どころではあるので、そこの目論見は実現していますし、世間的評価にも納得したんです。

これ以外の部分ははっきり言ってハマりませんでした。

一言でいうと「雑」。これに尽きます。
この雑さがすべてあだになっていて、最後の「ここで泣いてください!ここ感動シーンですよ!」ってところでイマイチテンションも上がりきらないし、見終わった後も後味が悪い。

もうね、この船・タイタニックは沈んで当然だったんだよ。
もちろんこれは映画の内容を踏まえての話であり、現実に起こった事故についてではありません。念のため。
こんなバカばっかり乗った船、沈んでしまえばいいんですよ。
ついついそう思ってしまうほど、登場人物たちの行動にはいちいち「?」マークがつきます。
「ああかわいそう・・・」「なんて運命は残酷なんだ!」とか一切思えない。感情移入できませんわ。

まずわかりやすいところから言うと、乗組員たち。
氷山の警告を受けながらも一切気にしない船長や、パニック状態の乗客に銃を向けコントロールしようとする乗組員。
お前ら無能かよ!「キャプテン・フィリップス」見習えよ!あんな勇敢な船長もいるんだぞ!
でもさらに腹立たしいのが史実を捻じ曲げてまでこういう描き方をしたこの映画の無神経さ。
実際にあの銃を乗客にぶっ放していた乗組員は最後の最後まで職務を全うしていたという目撃証言もあり、のちにフォックス社は遺族に謝罪したとか。不憫だ・・・不憫すぎる・・・。

あとは乗客たち。こいつらもバカばっかりですよ~。
なんですかこのドタバタ恋愛茶番劇は。
「身分違いの恋」なんていうのは5000億回はやられてきたプロットだし、次の展開がズバズバと読めてしまいました。
別に目新しさをこの映画に求めているわけじゃないし、事実こういうベタベタなプロットでも面白い映画は面白い。
最近見たやつだと「箱入り息子の恋」(2013)とかは面白かったよ。

何がだめって、もう作りが雑なんですよ。ああいやだ。
この二人の行動が行き当たりばったり過ぎるんですよ。
船が沈む前も「会っちゃダメ」って言われてるのに堂々とあってみたり。あのさあ、もう少し隠れたりとかさ、工夫せえよ。カエルの鳴き声のモノマネしたりとかさ・・・
だからあの有名な例のシーンも全く感動せず。あんなに堂々と愛し合うかね。バカ丸出しもいいところ。

まあでも最悪なのは船が沈みだしてから。ほんっとうに行き当たりばったり。考える脳みそが少しでもあるのかね。
「これでもう助かるね」ってとこから「ジャックを助けなきゃ!」とか(まだこれはいいとして)いったんは救命ボートに乗ったのに「やっぱあなたと一緒じゃなきゃいや!」って戻ってきたりとか、キャルが銃をぶっ放してきたからってわざわざ水が多いほうへ逃げて行ったりとかさ。
別にそれぞれのシチュエーションに文句言ってるわけじゃないですよ。誰だってあの状況ではそうするかもしれません。
でも、こういう流れが何回も繰り返されると、まず単純にダレるし(内容のわりに3時間は長すぎる)、なによりも「こいつら本当に助かる気あるの?」とか思っちゃうわけです。手に入れた安全をいとも簡単に捨てすぎだよ。「それが愛の力なの!」ってか。やかましいわ。
はっきり言って自業自得にしか見えない。「悲劇のカップル」には見えません。感情移入は無理。
こんな二人に振りまわされる乗組員も不憫だよ。いうこと聞かないのに都合のいい時だけ「ここを開けろ!」「鍵をよこせ!」って喚くわけだから。

悪役たちの末路もなんだか煮え切らない。
結局キャルをはじめクソお母さんも助かるわけじゃん?胸糞悪すぎ。
キャルはのちに自殺した、みたいな感じで「ハイ、清算しやした~」ってなってるけど、それって事業に失敗してお金が無くなったからでしょ。全く更生してないじゃん。罰が軽すぎるんだよ。
多分あのお母さんに至ってはのうのうと生き延びたんだろうよ。借金を背負ってはいるものの。
主人公に何の救いもないじゃん。これってそんな不条理映画でしたか?
だとしたらそれを些末に描きすぎだし。その辺の作りも雑。

ほんとこういう雑さといい、無神経さといい、最近の質の悪い邦画を見ているようでした。あるいは2時間ドラマ。
キャストだけ豪華でやたら金はかかってるのに…っていうところが。
「タイタニックが一番好きな映画!」とか抜かしてるやつとはやっぱり仲良くなれないなと強く実感しました。バカ丸出し。
もちろんこの映画よりもクソな映画って山ほどあるんですが。

いやー、ほんとバカみたいな映画でした。

★☆☆☆☆+α
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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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