Anthrax / For All Kings

forallkings.jpg
11th、2016年、アメリカ
スラッシュ・メタル / ヘヴィメタル
Amazon Apple Music

聴きごたえのあるベテランらしい作品


去年はSlayerが新作「Repentless」を発表し、今年1月にはMegadethが「Dystopia」をリリース。そしてMetallicaも目下曲作りの真っ最中ということで、まだまだ元気なスラッシュ四天王の皆さま。
もういい加減このくくりで語ることの意味は限りなく薄れてしまってはいますが、やっぱりファンからするとこういう「四天王」だったり「御三家」とかって、こうしてくくってみるとテンションが上がるというか、やっぱ特別な意味を持ってるんですよ。少なくとも僕にとっては。

でも正直、こういうベテランバンドに「メタル史に残る名作」や「メタル史を変えた傑作」をこれ以上求めていないのも事実。
Megadethの新作もよかったけれど、あくまで「近年の作品に比べると」っていう話だし。
そんな言ってみればある意味「アウェー」な状況でも作品を出し続ける気概には拍手を送りたいと思います。

でも正直四天王の中でも一番影が薄いこのバンド、個人的な思い入れもあまりないので正直全然期待しないで聴き始めました。
「出てたし聴いてみるか~」みたいな感じで。
そしたら予想以上の力作だったのでうれしかったです。

オリジナルアルバムとしては「Worship Music」(2011)以来となる5年ぶり。
メンバーはギターの片割れが脱退して代わりにShadows FallのJon Donaisが加入しています。驚き。

もともと四天王の中でも「異端な」スラッシュ・メタルをやっていた彼らですが、この通算11枚目となるアルバムでもJoey Belladona(Vo.)の高い歌唱力を生かしたメロディアスな曲が目立ちます。
リフでゴリゴリ押していく曲もあるのですが、#7"Blood Eagle Wings"にみられるような、ミディアムテンポでドランティックな曲もアクセント的に入れられています。

8分近い長さのこの曲はこのアルバムの中でも最長ですが、ほかの曲も5分台~6分台の「聴きごたえのある」曲が多いのが印象的でした。
決してダレるわけでもなく、要所要所に聴きどころをまぶしてくるあたりがベテランならではの聴かせ方ではないかと。

メロディアスな曲では#2"Monster At The End"がやはりハイライトではないかと。
かなり強力なサビを持ったこの曲、Joey Belladonaを擁するAnthraxならではの名曲。ほかのスラッシュ・メタルバンドにはなかなかこういう曲は作れないのではないでしょうか。
ここで曲を聴いていただけないのが残念。
それにしてもいいボーカリストですね・・・。

もちろん「本業」であるスラッシュ・メタル成分もきちんと配合されていますよ。ご安心を。
事実僕がこのアルバムの中で気に入った曲はこのタイプの曲が多かったです。
先行公開されていた#6"Evil Twin"はリフもザクザクだしボーカルの熱量も素晴らしい一曲。


そのほかにもアルバムの終盤は極めてスラッシュメタルソングが多くズラリと並んでいて、中でもテンポチェンジも交えながら突っ走っていく#9"All Of Them Thieves"はかなりかっこいい。
最後を飾る#11"Zero Tolerance"もめちゃハヤのつんのめりスラッシュでウルトラクール。
ベテランがこれだけ元気だとこっちもしゃんとしますよね。

堅実な作品と言ってしまえばそれまでですが、メタルファンなら聴いておけ!

★★★☆☆+α
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する