Bloc Party / A Weekend In The City

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2nd、2007年、イギリス
インディー・ロック / オルタナティヴ・ロック / ポスト・ロック
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サウンドも詞も進化した2nd


まず、ジャケットがめちゃくちゃいいですね。
タイトルとのマッチ感もありますし、キレイだなぁ。

新作「Hymns」も出ているのですが、それを聴く前に過去作を全部聴いておきたいと思い、まだ未聴だった2ndを聴いてみました。
これであと「Four」(2012)を聴けば新作にたどり着けます。

この間3枚目である「Intimacy」で感じたのは、サウンド面での大きな変化。
電子音を使い、サンプリングやループ、打ち込みなどエレクトロニカからの影響が多大に出たあの作品。
僕的にはそれでも「Bloc Partyらしさ」は失われていなかったのでうれしかったです。

その3枚目と1枚目の間に位置するアルバムだし、まあその中間位のサウンドなんだろうなと思って聴いたら、それがドンピシャでした。
ロックであり壮大ではなかったのが「Silent Alarm」(2005)、ロックとはいいがたいし壮大でもあったのが「Intimacy」だとすると、その中間、「ロックであり壮大」というのがこのアルバムになります。
それを象徴するのが#3"Waiting For The 7.18"

前半の静けさと、後半のエモーショナルな盛り上がりが最高にドラマチックでサイコー。
この曲でもそうですが、今回かなり印象に残ったのがRussell Lissack(Gt.)のいい仕事っぷり。
繊細になったサウンドの中で一番際立ったかっこよさを聴かせてくれています。
Kele Okereke(Vo, Gt.)が歌う感傷的なボーカルの裏で、空間系のエフェクターを効果的に使ったフレージングで曲全体に浮遊感を持たせています。それがこのアルバム全体の雰囲気を決定づけています。
このギターを意識的に聴けばこのアルバムの持つ美しさが際立ってくるようです。
もしかしたらこれは1stでもそうだったのかもしれませんが、僕はこのアルバムを聴くまで気づけませんでした。素晴らしいギタリストですね。
それが際立っていたのが#11"Sunday"。アルバム後半にもこういう素晴らしい曲があるんですね。

ほかにも#8"Kreuzberg"など、ギターの音色が素晴らしい曲が何曲も収録されています。新しくギターアイコンを見つけられたような気がします。

サウンドの話はこれくらいにして。
途中でテンポチェンジして、無機質なコーラスが不気味ながらも「同一化(Uniform)されたライフスタイル」というテーマとも相まって絶妙なカタルシスを感じさせる#5"Uniform"、9.11以降の「魔女狩り」を歌った#2"Hunting For Withches"など詞世界も今回は注目して聞くべきポイントなのですが、中でも際立っているのが#7"Where Is Home?"

2006年4月21日にChristopher Alanemeという少年が殺害されるという事件がイギリスで起こったのですが、彼は黒人で、その差別意識が殺人の背景にありました。この少年はKeleの知り合いの家族だったそうで、彼は少年を「いとこ」のような存在だったと述べています。このような悲劇が起こってしまう世界に対して「俺たちの家はどこだ?ホームはどこだ?」と悲しみと怒りをあらわにしています。間違いなく今作のハイライトの一つです。

でもやはり曲単位で一番印象に残るというか、ずば抜けて完成度が高いのは#8"I Still Remember"でしょう。この曲は外せません。

より大衆受けしそうな曲ですが、とにかくギターリフからメロディまでスキのない素晴らしい名曲です。
MVも印象的な出来。

1stが好きな人も、これ以降の作品が好きな人も絶対気に入る素晴らしい作品です。
Bloc Partyが初めて、という人もまずこのアルバムから入るのもアリかも。

★★★★☆+α
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