【グラミー賞を聴いてみよう Vol.3】 Ed Sheeran / X

x.jpg
2nd、2014年、イギリス
ポップ / R&B
Amazon Apple Music

奇跡のメロディセンス


この#11"Thinking Out Loud"が第58回グラミー賞で「最優秀楽曲賞」を受賞した彼の2ndアルバム。同曲で「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」も受賞しています。

フツーにめちゃくちゃいい曲っていうね。
去年の暮れあたりからよくいろんなとことで流れていて、「誰の曲なの?」ってずっと思っていたんですが、今回のグラミー賞のノミネートの時に知って、「この人だったのか!」ってなりました。

このアルバムがリリースされたのは2014年の6月。
読み方は「マルティプライ」、日本語でいうところの「かける」ですね。「エックス」ではありません。
実は一個前の第57回グラミー賞の「最優秀アルバム賞」「最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞」にもノミネートされていましたが、残念ながら受賞は逃しています(前者はBeckMoming Phase」、後者はSam SmithIn The Lonely Hour」が受賞)。

上記の"Thinking Out Loud"のイメージから、内省的なバラ―ドを弾き語りで歌うシンガーソングライターだと思っていたので、R&Bやヒップ・ホップからの影響を多大に受けていることが驚きでした。
これは特に#3"Sing"#4"Don't"の2曲のシングルで顕著です。
前者のプロデュースはPharrell Williams


この2曲やほかの曲でも韻を踏んだラップのような歌い方をしている曲も多く、#10"The Man"やボーナストラックの#13"Take It Back"では完全なるラップを披露していますが、結構サマになっています。
でもバックトラックは全然ヒップホップっぽくないので若干ポエトリーリーディングっぽくてエモい。

このような味付けがなされているものの、基本的にはアコギを基調としたアコースティックサウンド。
作るメロディーが素晴らしいです。いちいち耳に残る。
歌声もよきかな。才能ってすごいなって感じますね。
このコーナーを始めてから3回目ですが、やっぱりグラミー賞をとるようなアーティストは一段格が違いますね。
「捨て曲」がほんとにないような作品ばっかり。すんげー。

個人的には、こういう彼の作るメロディの素材の味を生かした、薄味の曲が好きですね。
#1"One"はアルバムの一曲目なのですが、いきなりグっとアルバムの世界、彼の歌声の世界に引き込まれてしまいました。素晴らしい曲。

ちなみにこれに続く#2"I'm A Mess"もアコースティックソングなのですが、勢いがすごくてかっこいいです。生楽器だけであそこまでできるなんてすごいですね。

歌詞の内容は、思ったよりも恋愛の曲が多くてちょっとがっかり。
まあ別にそれがだめってわけじゃないけれど、そればっかりだと僕的には「薄っぺらいな」という感覚です。
恋愛ばっかりに生きている人間はしょうもないでしょ。
でも「1989」の記事で書いた通り、それをこれだけ立派な音楽に昇華できる才能と努力をしたわけだからいいんだけどね。
#4"Don't"がそのTaylor Swiftとの関係についてなのでは、という憶測がありますが、本人は否定。
まあとにかくこの人は見かけによらず恋愛経験が豊富なようです。ごりっぱ。

メロもいいし、歌もうまいし、サウンドプロダクションも文句なしにいいんだけど、なんだか★5つはつける気にはなりませんでした。
なんでだろう。バンクーバーの鬱屈な天気のせいということにしましょうか。

★★★★☆
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する