中西孝樹 『成長力を採点! 2020年の「勝ち組」自動車メーカー』

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日本経済新聞出版社、256ページ
Amazon(Kindle版あり)

就活生、ちゅうも~く!


<こんな本だよ!>
第一人者のアナリストが、自動車メーカー8社の実力を、6つの視点から徹底分析して採点! 最高益を更新したトヨタの好調は続くのか? 新興国市場の勝者は?
 国内自動車各社の復活劇の背景を追い、長期的な外部環境のロードマップを示した上で、2020年の「勝ち組」を明らかにします。

 現在の国内自動車産業は、様々な苦難を乗り越えて、絶好調ともいえる復活劇を演じています。この成果が固有の競争力に支えられた真の姿であるならば、何も案ずることはありません。だが、果たしてそうでしょうか。
 日本車の世界市場シェアは今でも低迷が続き、斬新な技術、商品力で際立った存在感を示すには依然至っていません。斬新なイノベーションの多くは欧州自動車メーカーが生み出しており、米国情報通信産業という異業種からの侵攻も激しくなっています。
 こうした厳しい環境の中で、日本の8大自動車メーカーは生き残っていけるのか。長期的に展望します。


結構このブログでは書いていますが、大学生なもので。3年生なもので。就活が近づいてきてます。18卒なので1年後ですが最近こういう本を読み漁ってます。
第一希望は自動車業界。

じゃあどのメーカーが今後来るのよ?そういうとこに就職できたらオイシイんじゃないの?
という下世話極まりない動機で手に取ったのがこの本でした。

正直、自動車業界に対する認識がほぼゼロに等しかったんだなぁと思い知らされました。
「ただ単にクルマが好き」「モータースポーツが好き」という動機だけでこの業界を志したのですが、全然知らないことだらけ。
モータースポーツ活動やスポーツカーの話題はほぼ出てこなかったです。あまり競争力とは関係ないのかもしれいないけど、ちょっと寂しかったです。笑
でも、この本を1冊読めば各メーカーが各々抱えている課題もわかるし、日本のメーカーが海外メーカーに対して抱えている課題もわかるし、ひいてはこの自動車業界が全体として抱えている課題もわかる。入門書として非常によかったです!

この「自動車業界が全体として抱えている課題」として、僕がすごく興味のあった自動運転の話も出ていました。
僕は自動運転が主流になれば、GoogleやAppleという会社が人工知能を含むソフトウェアを開発し、モーターとかは電気メーカーが開発し、車体のデザインはまた別の会社が・・・と、一つの自動車メーカーが作り上げるものではなくなるのでは?という懸念を持っていました。
僕のこの疑問に対して、筆者は以下のような見解を述べています。以下引用。

"クルマをクラウドとつなぎ、周りの不特定多数のクルマからデータを収集してビッグデータ化した上で、人工知能を導入して分析・判断していくプロセスである。非常に高度なICシステムを構築する必要があり、もはや自動車メーカーの能力を超えている。米国のグーグルのような巨大IT会社がこういった技術を牛耳る時代が訪れるシナリオは、可能性として否定するものではない。
 技術的にここまで来ると、正直どうなるのかはよくはわからない。だた、大きな技術革新があるだろうとは予感できる。それでも、グーグルのようなIT企業にソフトウェアが完全支配され、自動車がコモディティ化してしまうという単純な図式はイメージしづらい。
 個人的には、自動車メーカー・システムサプライヤーとIT企業が強調する仕組みが、まずは2025年から2030年にかけて形成されていくと考えている。グーグルに主導権を奪われ、ハードメーカーとしての自動車メーカーが従属的な立場に追い込まれないような能力構築を、クルマメーカーは当然怠ってはいけないだろう。"


なるほどね。よかったよかった。自動運転は人間がどのようにして受け入れていくかというのも問題だとも述べています。

あと、これだけ排ガス規制などが厳しい中で、テスラとかが出てきて完全に電気自動車の時代、最悪ハイブリッド車でもよし、みたいな時代が来るのかと思いきや、まだまだガソリンエンジンの時代が続くとの見通しも新鮮でびっくり。
まだまだ開発の余地があるというのが驚き。その先頭を走っているのがマツダというのもすごい。

これを読むと、まだまだ日本の自動車産業は世界の中で競争力を発揮できるようでよかった。
なんかここまで保証されると「多少楽観的に書いているのかな?」と勘ぐってしまうくらい。
そしてやっぱりこの格付けでもトヨタが一番でした。やっぱりすごいんですねあの会社って。
ホンダについては結構厳しめの評だったのが印象的。くー。
ほんでスバルやスズキというちょっと地味な(ごめんなさい)会社が実はすごいということもわかりました。

でも去年のVWの大失態みたいな不測の事態がないとは言い切れませんからね。
とにかく日本の自動車メーカーには頑張ってもらいたいです。そして僕を雇ってください。お願いします。

僕みたいな就活を見据えた学生なら読んでおいてホント損はないと思います。
そしてこういう本のほかの業界バージョンも読んでみたいです。僕は将来何者になるのでしょうか。

★★★★☆
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