ヤング・ゼネレーション

ヤングゼネレーション
1980年
監督: ピーター・イェーツ
出演: デニス・クリストファー、ダニエル・スターン、デニス・クエイド、ジャッキー・アイル・ヘイリー
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モータースポーツファンにオススメの映画ランキング1位!


僕が敬愛してやまないRHYMESTERの宇多丸氏が「生涯ベストムービーは?」と聞かれたときにこたえるものの中の一本。
そのほかにもヒッチコックの「めまい」(1958)や「アポカリプト」(2006)と答えることもあるとか。

人がこうやって言う映画ってハードルが上がってしまって純粋に楽しめないこともあるんですが、これはサイコーに楽しめました。
だからみんなも見てみてよ!

<こんな映画だよ!>
青春は多感でいつでも不安定。傷つきながら愛を知り、大人になっていく若者たちを自転車レースの熱い興奮とともに描く秀作。インディアナ州の小さな町。大学へ進学しなかったマイクたち4人組は、大学生たちとケンカばかり。ところが、イタリアかぶれの自転車少年デイヴが女子大生キャサリンに恋をしたことから事態は混乱、インディアナポリス名物の自転車レースに挑戦することになる……。


本当に、青春映画として素晴らしい出来でした。
ストーリー・演技・映像。どれをとっても一級品。

この映画がいかに素晴らしいのかということは宇多丸氏がこの動画で語っているのでこちらを見てください。


ではここで何を書くのか?
それは、「このクライマックスの自転車レースシーンをモータースポーツファンの僕が解説する」!!

この映画の舞台となっているのはインディアナ州のブルーミントン。
モータースポーツが好きな人ならピンとくると思うんですが、このインディアナ州は世界3大レースのひとつ「インディ500」の開催地。
この「インディ500」というのはオーバル(楕円形)コースで争われる、文字通り「世界最速の男」を決める戦いで、毎年5月末に開催れています。実際の映像がコチラ。

時速300キロを超える速さで30人以上のドライバーがしのぎを削るこの大会。
なんと今年2016年は第100回大会ということで。歴史ある大会なんですね。

このレースがこの映画に何の関係があるのか?と思う人もいるかもしれませんが、この映画を見た人ならわかるはず。
そう!主人公たち4人組が参加する自転車レース、あれはこの「インディ500」が下敷きになっているんです。
どうやら実際のインディアナ大学でいまだに行われている恒例行事のようですが、やっぱり地元開催という誇りがあるんでしょうね。
little500.jpg

このレース、意外とディテールにこだわっていて、周回数も実際のインディ500と同じで200周。
レースを始める前に旗の説明もありましたが、あれもモータースポーツの実際のレースで使われている合図です。
little5001.jpgindy500.jpeg
あの場面では緑旗と黄旗とチェッカーフラッグしか説明されていませんでしたが、レース終盤では「最後の一周」を表す白旗も使われていました。

あと、レースが始まる前になぜか自動車に先導されて一周走っていて、「なんで普通のロードレースのようによーい、どん!じゃないんだ?」と思われた人もいるかもしれませんが、あれもモータースポーツの流儀。
自動車レースでも「よーい、どん!」のように静止状態からスタートする競技もありますが、アメリカではペースカーと呼ばれる自動車の先導に続いて、縦3列にキレイに並んで、徐行状態からスタートする方式が主流です。
だからあそこのシーンもモータースポーツファンからすると「フォーメーションラップだ!」となるわけです。
indy5001.jpg

ちなみにこの映画ではレース中にライダーを交代していますが、本物のインディ500レースではタイヤ交換や燃料補給のためにピットインはしますが、ドライバーは交代しません。
約2時間もの間、5Gを超える横Gに耐えながらレースをするのです。心拍数は平均して180を超えます。過酷な職業なのです。

この映画を見たモータースポーツファンならひとこと言いたいのが最後の表彰式のシーンでしょう。
「え、牛乳は飲まないの?」って。
ファン以外にはちんぷんかんぷんかもしれませんが、本物のインディ500レースでは「勝者が表彰式で牛乳を飲む」という何とも奇妙な風習があるのです。
indy5002.jpg
この映画でも最後主人公たちが牛乳を飲むというシーンがあれば(モータースポーツファンの人々は)「わかってるね~!」となったのですが。残念。
なお、実際のリトル500自転車レースの方で牛乳を飲んでいるかどうかは不明。

今回、なんでこのようにこの映画の下敷きになっているインディ500というレースを解説したのかというと、おそらく日本の皆さんにはこれが全く伝わっていないだろうと思ったからです。
アメリカではこのインディ500というレースについては誰もが知っているし、おそらくこの映画を見てもあのインディ500が下敷きになっていることはみ~んなわかると思う。日本でいうとラグビーの「花園」とか競馬の「有馬記念」くらいはネームバリューがあるはず。
それはモータースポーツという文化が幅広くいまだに根付いているからですが、ここ日本では残念ながらそうはいかない。
まあもちろんこれがわかっていなくても映画自体は素晴らしいのですが、やっぱりファンとしては知ってもらいたくてですね。

とにかく素晴らしい映画でした。モータースポーツファンも、そうでない人も、絶対見るべき一本。
オススメです!

★★★★★
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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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