Adelitas Way / Getaway

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4th、2016年、アメリカ 
ハード・ロック / ポスト・グランジ 

おしおし、盛り返してきたぞ
デビュー作「Adelitas Way」(2009)が僕の琴線をがっちりつかんで、それから僕のお気に入りとなったこのバンド。 
同じ時期にデビューした同系統のバンド(Beta WolfとかBad Cityとか)がどんどん消滅していっている中で、今でも精力的に活動している数少ないバンドです。ありがたや。 
 
これまでにデビュー作のほか、2nd「Home School Valedictorian」(2011)、3rd「Stuck」(2014)と着実にキャリアを積んできてはいる彼ら。 
いかんせん売れていませんが。 
こうやって活動を続けてられるということはそれなりには売れているんでしょうが、パッとしないですよね。 
まあ今の時代売れそうなサウンドでもないですし。たぶん僕のようなリスナーに向けた極めてニッチな市場があるのでしょう。 
ここ日本では2nd以降日本盤は出ていないと思います。 
1st、2ndはものすごくいい出来で、キラーチューンもあったりして「これはほんとにいいバンドだ」と思っていたのですが、前作「Stuck」では少しその安心のクオリティに陰りが見えた感じがしました。 
詳しい話はレビューに書いているので簡潔に言うと、「サウンドの微妙な変化」「キラーチューンの欠如」という2点において、どうしても前2作に比べてビミョーな出来になってしまっていたのは確か。 
ただでさえパッとしないキャリアなのに、3枚目でもう枯れ始めているのか…と一抹の不安を覚えました。 
それだからこそ、この4枚目が勝負の一枚になるだろうなと思っていました。これでだめならこのバンドは見捨てるしかない。 
「見捨てる」って、別に今までこのバンドに貢献してきたわけでもないけどさ。 
 
恐る恐る一通り聞いた感想は、「おしおし、盛り返してきたぞ」と。 
「こっからこっから!もう一回チャンスある!」てな感じ。 
これまた1stや2ndのような名盤ではないけれど、3rdよりは全然いいぞ!と。 
ここからまた這い上がるチャンスがないわけでもないぞ、と。 
前作ではヘンにハード・ロックから離れたサウンドの曲が多くて、それがなんだかハマってなかったしまとまりがないようにも聴こえたのですが、今作ではまたハード・ロックの方に戻ってきたような感じがします。 
まあもともとが微妙な違いだったのではっきり断言するのは難しいのですが。 
でも僕は少なくともこの作品を聴いて「カムバック!」感を感じてしまいましたけどね。 
2nd収録曲"Sick"を彷彿させるデジタル的な処理が心地いい#1"Bad Reputation"から「帰って来た」感が強い。 
まあ正直"Sick"の方がかっこいいんだけどさ。 そして#2"Getaway"。今作のベストチューンといってもいいでしょう。
 
これはファンが作ったMVなのですが、この疾走感に映画「ワイルド・スピード」シリーズの映像がうまくマッチしています。 
この後に続く#3"Good Die Young"とか、#4"Low"とか、3rdのこのバンドだったら捨て曲になっていそうなタイプのミドルテンポの曲でもしっかりフックのある曲作りを心がけていて、聴いていてあまりダレることがありません。 
これだよ。これが俺の知ってるAdelitas Wayだよ! 
#6"Put You In Place"は今まで彼らの曲にありそうでなかった曲。Black Stone Cherryみたい。ドラムがすごくパワフルです。 
どこか悲しげなメロディのハード・ロック」という彼ら本来の魅力が十二分に発揮された新たな名曲が#7"I Get Around"です。
 
この曲が聴けただけでもこのアルバム聴いてよかったって感じです。 
この後のアルバム終盤もダレることなく、これまた泥臭いハード・ロックナンバーながらフックもあって構成もいい#8"Filthy Heart"や哀愁漂うメロディがたまらない#9"Harbor Of Fugitive"など、ここまできてまだまだいい曲を聴かせてくれるのがうれしいです。 
ギターソロをフューチャーした曲が多いのも好感が持てます。マジでいい感じ。 
これは3rdのレビューでも書いたのですが、やっぱりバラードのキラーチューンがほしいところではあったかなと思います。 
アルバムを通してバラードらしい曲が1曲もないというのはちょっと寂しい。 
それでも確実に3rdよりもいいし、この調子でいったら確実に次のアルバムも聴きます。 
もう売れることはあきらめてもいいから、こういう音楽をひたすら作っていってほしいです! 
 
オススメです! 
 
★★★★☆
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