Deftones / Gore

gore.png
8th、2016年、アメリカ
オルタナティヴ・メタル

突き抜けた実験性、受け入れるか受け入れないか

このバンドを聴くのは初めてです。
とは言いつつ、Linkin Parkから音楽に入った僕がこのバンドの存在を知らないわけはなくて。
事実彼らのライブアルバム「Live In Texas」(2003)では共演者としてMetallicaLimp BizkitMudvayneなどと一緒にチェスターがMCでしゃべっていたのを聴いたのを覚えているので、バンドの名前自体はず~っと昔から聴いたことがあったんです。

ほんで、今回新譜が出るということで。聴くなら今しかねえ!ってことで。
このアルバム、まずジャケットがめちゃくちゃかっこいいですね。Tシャツとかあったらほしい。

昔はおそらく「ニュー・メタル」というくくりで語られていたであろうこのバンド、今ではそこから大分逸脱した独自のサウンドを作り上げていっているように感じました。このアルバムを聴く限り。
かなり実験的なサウンド(曲自体も、聴こえてくる音自体も)になっていて、控えめに言っても決してリスナーに寄り添った作品にはなっていません。
そこで「ああ、キャッチーでもなんでもない、聴きたくない」となるか、「なんだこれは?もっとじっくり聴こう」となるかはリスナー次第。かなり聴く人を選ぶ作品にはなっています。

僕はたまたま後者でした。でもこのサウンドに拒否反応を示してしまうのもわかる気がします。

静と動のコントラストを極限まで突き詰めたかのような情緒不安定・予測不可能な展開、ボーカルを食うくらいのボリュームでミックスされているラウドでファジーなギター、時に絶叫し、時にメランコリーなメロディを吐き出すボーカル、そこに人間味を加味しているグル―ヴィーなドラム。これらの要素が絡み合って非常に複雑な世界観を作り上げています。

誤解を恐れずいうのならば凛として時雨のような雰囲気を持っているような。
もちろん実際に耳に入ってくる音自体はかけ離れているんですけど、「他とは全然違うことをやってやろう」という気概と、その結果とんでもなくいびつなサウンドに行き着いているという点、なにか共通するものを感じました。

でも正直これが全く唯一無二の革新的なニューサウンドだとは思わないし、新規性はないなりにクオリティの面で突き抜けた作品だとも思いません。
ただ、僕個人はこういうとがったサウンド・作品は好きなので評価しますが、そうじゃない人もいて当然の作品なのかなと思いました。
僕はこの作品を聴いてDeftonesというバンドが好きになったし、掘り下げて聴いていく気にはなりました。それで十分じゃないでしょうか。

今回僕が聴いていて印象的だったのはAbe Cunninghamというドラマーのすごさ。
ここまで人間味を取り除いたサウンドなのに、彼のドラムが入るだけで一気に曲が「うねる」ような感覚を味わえました。
タイトル曲の#9"Gore"、イントロからテクニカルなパターンをたたきこなし、中盤のヘヴィなパートでは大味のグル―ヴィーなドラミング。
ほかの曲でも楽器陣の中では一番存在感があったように感じました。

最後に曲単位でいいなと思ったところをいくつか。

#1"Prayers / Triangles"

静と動。このアルバムのサウンドを象徴するようなオープニングトラック。
なのになんだこのMV。なんか中途半端だぞ。

#10"Phantom Bride"

一番歌メロが耳に残った。
このボーカル、こういうメロディ歌わせるとめちゃくちゃうまい!
この曲にはAlice In Chainsのギタリスト、Jerry Cantrellが参加しています。

このアルバム、僕は好きでした。
好きかどうか、聴いてみて確かめてみては?

★★★★☆

音楽・映画・本の感想をほぼ毎日更新中。Feedlyでの購読をお忘れなく! 
follow us in feedly
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する