池上彰・佐藤優 『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』

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文藝春秋、255ページ
Amazon(Kindle版あり)

世界では僕らの知らないことがたくさん起きてる

大世界史 現代を生き抜く最強の教科書』に続いてこの二人の対談本を読みました。

<こんな本だよ!>
領土・民族・資源紛争、金融危機、テロ、感染症……。これから確実にやってくるサバイバルの時代を生き抜くためのインテリジェンスを伝授する1冊! 「イスラム国の正体」「分裂する中国」から「岐路に立つ日本」まで、宗教、民族、歴史から読み解く対談集。

でも『大世界史~』が2015年に出版されたのに対して、これはそれより前の2014年出版。
だから若干今の世界の情勢と食い違う部分もあるけれど、それでもこの二人の世界のとらえ方を知るという意味では十分に読み応えのある一冊でした。

何しろ最近読書熱が冷め気味だったので断続的な読書になってしまって、なんか内容も散漫にしか入ってこなくて、もしかしたらもう一回読み直すかもしれません。

とにかくこの二人の世界の見方がすごすぎる。なんだか圧倒されてしまいました。
その分理解は薄いと言わざるを得ません。何しろ非常に複雑に絡み合った国際政治。
どの派閥が、とかどの民族が、とかこの勢力が、とか矢継ぎ早に言われたってわからない僕らにはわからない。
『大世界史~』は自分で地図を書いて勢力図を書きながら自分の中で整理していったけど、回そこまでするやる気がなかった。これは完全に自分の問題。

でも、自分の理解の及ばないところで世界は常に動き続けているということを知れたという意味ではかなりいい読書体験だったかもしれません。
かなり強引な正当化ですが。

ただ、第8章「池上・佐藤流情報術5カ条」は読んでいて面白かったです。少し引用していきましょう。
池上「おっしゃるように、どの国でも、スパイの情報源の九八パーセントか九九パーセントは、実は公開情報なのですね。それなら私にだってできる、というのが私の基本姿勢です。残りの一パーセントの部分は、プロにはかなわないのですが。」
池上「(前略)中東の某国が原書力発電所で使う燃料棒の濃度を八八パーセントに高めたという情報があれば、「五パーセントで間に合うのに八パーセントにするとはどういうことだろう。アイソトープ用に二〇パーセントにする?アイソトープっていうのはどれだけ需要があるわけ?なんでわざわざ二〇パーセントにしなきゃいけないの。二〇パーセントにウランを濃縮できるなら、九〇パーセントにもできるということだよね」と考える。こういうのは、公開情報からも推測できることです。そして公開情報の基本は、まず新聞やインターネットです。」

す、すげえ・・・
新聞の読み方についてもいろいろ語っていて、こういう人たちの頭の中ってどうなってるんだ、って思いました。
でも、それって自分が音楽についての情報収集に使ってる時間と労力なのかもしれない、と思うと妙に納得。それにしたって質も労力も時間もかなわないだろうけど。

まあでもこういうことはこの人たちに任せましょう。
そしてこういう人たちに感化されてこういうジャーナリストなりインテリジェンス機関を目指す人がたくさん出てくる社会になればいいと思います。今でいう弁護士みたいな感覚で。

僕には無理なんで。笑

★★★☆☆


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