中川淳一郎 『ウェブはバカと暇人のもの』

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光文社、248ページ
Amazon(Kindle版あり)
★★★☆☆

「ネットはあなたの人生をなにも変えない」

僕みたいなへっぽこブロガーには堪える話がたくさんでしたが、同時に強く同意できるところも多くて、面白かったです。

<内容紹介>
著者はニュースサイトの編集者をやっている関係で、ネット漬けの日々を送っているが、とにかくネットが気持ち悪い。そこで他人を「死ね」「ゴミ」「クズ」と罵倒しまくる人も気持ち悪いし、「通報しますた」と揚げ足取りばかりする人も気持ち悪いし、アイドルの他愛もないブログが「絶賛キャーキャーコメント」で埋まるのも気持ち悪いし、ミクシィの「今日のランチはカルボナーラ」みたいなどうでもいい書き込みも気持ち悪い。うんざりだ。―本書では、「頭の良い人」ではなく、「普通の人」「バカ」がインターネットをどう利用しているのか?リアルな現実を、現場の視点から描写する。

僕はバカが大嫌いです。
このことはこれまでもこのブログで何回か書いていますが、とにかくバカとはなるべくかかわりを持ちたくありません。
この考えを持つようになったのはここ1年くらいで、そう思ったきっかけはTwitterでした。
当時僕は大して仲の良くない友達や後輩までもフォローしていて、600人ほどのアカウントをフォローしていました。
入学当時は仲良かったけど今では疎遠な友達や1回しか話したことのない後輩などなど。

そしてある時気がついたんです。僕はいかに無駄な情報を得ることに時間を浪費しているかを。
僕にとってその人たちがどこに行ったとか、何を食べたとか、誰と仲がいいとか、今どういう気持ちだとか、そういうことは限りなく文字通りの意味で「どうでもいい」んですよ。
加えてやっぱりバカが多いですから「面白い」コンテンツなんか発信しているわけもなく。
そう気づいてから一気にそういう「どうでもいい人たち」「バカな人たち」のフォローを外して、個人用のアカウントのフォロー数は約半分にまで減りました。
趣味用のアカウント@igatknerdの方は情報収集という目的もあるので800くらいフォローしておりますが。

このように、ネット上に本当に面白い人っていうのは一握りしかいなくて、ほとんどが「どうでもいい人たち」「バカな人たち」なんです。僕も含めて。それが現実です。
この本はそんなネットの現実に焦点を当てた本になっています。

この人の本は以前にも一冊読んでいて(『縁の切り方 絆と孤独を考える』)、その時から非常に考え方が僕に近いなと感じていたので、この本も最初から「うんうん!」「そうそう!」の連続でした。

サブタイトルにある「現場からのネット敗北宣言」の通り、筆者がネットのニュースサイトで編集に携わっていたころの体験談をもとにいわゆる「ネット住民」というのはどういう人たちなのかを具体的なケーススタディとともに紐解いていく、というのが一つの軸となっています。
章のタイトル「ネットのヘビーユーザーは、やっぱり『暇人』」「ネットで流行るのは結局『テレビネタ』」「企業はネットに期待しすぎるな」というとこからも著者の伝えたい「リアルなネット像」というのが伝わってきます。
特に企業がプロモーションにネットをどう活用するべきか、というのを説いた節なんかはまさに膝を打ちながら読みました。

「ネットはもう進化しない、ネットは自由ではない、ネットは社会を変えない」という諦念、これこそが筆者が伝えたいこと。
そして「ネットがあろうがなかろうが、ヒットするのはいいもの、活躍するのは才能がある人」ということ。
だからと言ってこの著者がネットを嫌っているかといったらそういうことではなくて、そういう諦念をきちんと持ったうえで、あまり期待せずにネットと付き合っていこうじゃないか、というのが根本的な主張なんだと思います。

あまりにも「その通り!」すぎてあまり刺激的な読書、とは言い難かったけれど、それでも面白かったのには変わりはないです。
この人の本、あと何冊か買ってあるのでまたそのうち。

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