WE ARE YOUR FRIENDS / ウィー・アー・ユア・フレンズ

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2016年(アメリカ公開は2015年)
監督: マックス・ジョセフ
出演: ザック・エフロン、エミリー・ラタコウスキー、ウェス・ベントリー、ジョン・バーンサルほか
劇場公開中
★★★☆☆+α

これが'10年代の青春

ひたすら真っすぐな青春ムービー。いいぞー!

<あらすじ>
いつかは地元を抜け出して大金を稼ぐ…。23歳、EDMシーンでスターになることを夢見るDJのコールと地元の仲間達。クラブでのナイトライフを日々楽しみつつも、誰もが心のどこかで自分の将来に悩んでいた。そんなある日、コールは心に傷を負ったカリスマDJのジェームズと出会う。彼はコールを若かりし頃の自分に重ね合わせ熱心に指導し始める。真剣に夢へと向かって走り始めたコールと仲間達の間にはいつしか歪みが生まれてしまう。ついに、一大フェスへの出演チャンスを貰えたコールだったが、ジェームズの恋人ソフィーに想いを寄せたことで、事態は複雑になる。仲間、恋、夢の間でもがき苦しむコールが、最後に掴む未来とは…。



「青春」は常に人類の人生における一部分を形成するものであり続けてきましたが、それと同時に時代とともにその姿を変えてきました。
だからこそ時代時代に合わせてその時の青春の「リアル」を切り取った映画が数多く生まれてきましたのです。
このブログでも「ブレックファスト・クラブ」(1985年)「ウォールフラワー」(2012年)「ヤング・ゼネレーション」(1980年)「あの頃ペニー・レインと」(2001年)など数々の名作青春映画を取り上げてきましたね。この4作はオススメだから絶対見て。
今気づいたんですが、この4作のうち2作が音楽と深く関係してるってのはすごい。やっぱ青春には音楽がつきもの。

「青春映画」というものがハードウェアとして存在するのであれば、この「WE ARE YOUR FRIENDS」という映画はそのハードウェアに「EDM」という最新のソフトウェアを入れて遊んでみましたって感じです。
プラットフォームとしては正直新しさは全く感じないんですが、題材にEDM、DJ、クラブミュージックを選んだのがよかった。
今だからこそ作れた映画だったのではないでしょうか。
監督、そして主要キャスト陣は(浅はか映画ファンの僕にとっては)ほぼ無名、という映画であるのにかなり話題になっているのはやっぱりそこの引きが強いんだと思います。

ほぼ無名とはいえ、主要キャストはイマドキの若者を自然な演技で演じてて好感が持てました。
特にヒロインを演じるエミリー・ラタコウスキーのエロさはたまらないっす。サイコー。
主人公たち4人「イツメン」もそれぞれキャラも立ってていい感じでした。ホントこういう感じの若者いますからね。

上で「新しさはない」と言い切っていますが、それでもやっぱりいいものはいい。笑
夢に恋愛に。挫折もしながらもまさに「這い上がっていく」姿はやっぱりクるものがありますよ。
詳しくは後述しますがやっぱり一番最後のライブシーンは文句なしで鳥肌立ちますもん。やっぱり。
そしてもれなく劇場を出るころにはDJを目指していること間違いなし。そんな映画です。

EDMが好き、あるいは音楽が好き、という人はぜひ劇場でご覧になってください。オススメです。

それではこれ以下はネタバレを含んだ感想になるので未見の方はUターンでお願いします!




まず。
EDMに対する自己批判の視点がキチンとあるっていうのはよかったですね。
これはでかかった。これだけで十分褒めるに値する映画です。
僕はそもそもEDMというジャンルが好きではありません。いや、正確には「EDMサイコー!」とか言っている(としか言わない)人間と仲良くなれそうにない、ということなんですが。クラブに言って踊ったりするのも好きじゃありません。
あとこれは完全に偏見なので殴ってもらって構わないのですが、「どれも一緒じゃね?」みたいなイメージもあって。
なのでこの映画が「EDMサイコー!」としか言わないテキトーな映画だったらどうしよう、という一抹の不安を抱えながら見に行きました。

でもそんなことなかったです。主人公・コールが師匠ともいうべきDJに初めて自分の曲を聴かせる場面では「ここはSkrillexのパクリだろ、そしてここは・・・」のようにボロカスに言われた後、「成功するアーティストというのは、ただあこがれるだけではなくて、自分だけの「しるし」を見つけるんだ」とおしかりを受けます。
そこから彼は自分だけのサウンドを探して試行錯誤をはじめ、ついに最後にはそれを見つけるのです。その成長のカタルシス。
もちろん実際の音楽界においてもあの「仕掛け」が新鮮なものであるとは考えにくいですが、映画の中なのでそれは御愛嬌ということで。

でも、「自然の音に耳を傾けろ」というアイツの助言を真に受けてそのまま形にしただけ、という見方もできるんですよねえ・・・
結局彼は何も自分で生み出していないのでは?というところは正直不満な点ではあります。
もともと才能があるのかどうなのかもはっきりしないし。挫折として描かれているイベントも正直主人公たちに甘すぎるきらいがあってどうしても気になってしまいましたね。

特に仲間の一人であるスクワレルの死は、のちの重要な転機となる点で物語上の役割を果たしているのですが、それだけ。
これじゃあスクワレルがスクワレナイよ!!!!!!(ドッカン大スベリ)
まず第一に死に方がかわいそうすぎる。そしてバカすぎるでしょ。本人も、周りも。
正直そのあとの主人公たちに対する感情移入が難しくなるレベルであの殺し方(あえて「殺し」と言いますが)には納得がいきません。
あの死で違う創作のスイッチが入ってめっちゃダークでイルなダンスミュージックのDJになる、とかなら笑えたんですけどね。笑

とかなんだかんだ文句言ってますが、最後のフェスのシーンはそれをいったん忘れてしまうほどやっぱ感動してしまいましたね。
「あとから拾うんだろうな」っていう伏線をただ拾っていって音楽にしただけなんですけど、そういうシンプルなのってやっぱいいじゃん?笑
「Are we gonna ever be better than this?(這い上がれるか?)」「何かが始まる前のこの瞬間が一番好きなんだ」というスクワレルのセリフの引用で終わるのもいいですね。ウルっときちゃったよ。

そして映像もきれいでしたね。
特にコールとソフィーのベガスでのアバンチュールシーンはよかった。
そして序盤で取り入れられていた文字やイラストを躊躇なく取り込むある意味MV的手法も斬新でしたね。そのあと別に出てこないんだからやんなくてもよかった気もしますが。

いいところも悪いところもありましたが、総じていうならばオススメです!
「新たな青春映画の金字塔」というのは言い過ぎですが。


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