宇多丸ほか 『ブラスト公論 誰もが豪邸に住みたがっているわけじゃない』

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シンコーミュージック、128ページ
★★★★★

M・E・I・C・H・O!!

留学中からずっとずっと読みたかった本。

<内容紹介>
ヒップホップ専門誌『BLAST』(現在は休刊)で連載していた人気座談会「ブラスト公論」。2006年に刊行した単行本は瞬く間に売り切れ、長らく入手困難になっていたものを、今回新たに新録座談会や特別コラムを追加し、「増補新装版」として復刊!今や当代随一のトークマスターとなったライムスター宇多丸を中心に、ボンクラ男たちが時事ネタからモテ話まで、今読んでも色褪せないテーマの数々を縦横無尽に語り尽くす。

僕がヒップホップにはまるきっかけを作ってくれたのがRHYMESTERならば、僕が映画や本にはまるきっかけを作ってくれたのもまたRHYMESTERの宇多丸さんです。
彼が毎週土曜日にやっているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」も毎週欠かさず聞いています。
膨大な知識量はもちろん、彼の軽妙な語り口もまた番組に欠かすことのできない魅力。そのトークの原点ともいえるのがこの「ブラスト公論」です。

この本を知るきっかけになったのがこの動画。

tofubeatsが自分の部屋について語っている動画なのですが、「この本のせいで僕は狂ってしまった」と語っていて、がぜん興味がわきました。
ただ電子版の配信はなく、帰国した暁にはタマフルの単行本と合わせて絶対に買おうと決めていた一冊。タマフルブックフェアで購入。
タマフルの話ばっかしてますね。

この本はヒップホップ専門誌「BLAST」内で連載されていたものでありながら、ヒップホップとは一切関係ない話題でいい年した大人がワイワイしゃべるだけ、という何ともスバラシイ内容

僕が日本語のラップにシンパシーを感じた「コンプレックス」「妬み」「嫉み」「恨み」「メインストリームに対する疎外感」のような精神性が丸出しの5人が語り合っています。
話題は「政治」から「安室奈美恵と修学旅行に行ったら」まで、時事問題から妄想までなんでも。
これがべらぼうに面白い。
特に「モテ」と「オシャレ」の話題については読みながらひたすら共感しすぎてうなずきすぎて首が痛む。湿布も一緒に購入するべし。

5人が好き勝手しゃべっているものをただ文字に起こしただけのものがこれだけ面白いのか、とただただ驚くばかり。
もちろんしゃべっている人が面白いというのもあるですが、「収録~書き起こし~掲載」の流れを古川耕さんが詳しく書いている特別付録もあって、それもすごく興味深い。「(笑)」を使わない、とかね。

各回の中での印象的な発言が「パンチライン」として最後にまとめられているのですが、これを読むだけでも興味を持つ人は持つのではないでしょうか。持たない人は一切持たなさそうだけど。笑

・「おかしいな、俺んちの鏡の前ではばっちりだったのに」”誰もが豪邸に住みたがっているわけではない!の巻”より
・「ダッフルコート感」”なんだよ安室ぉ~!の巻”より
・「気がついたらモテてたっていうのが一番理想だよなぁ」”被害者意識に火をつけろ!の巻”より
・「今は卑猥な用途で使ってないです」”ブラ透けテンプテーション2の巻”より
他ほかetc・・・

ほら、読みたくなってきたでしょ・・・?

んで、読むでしょ・・・?

もう一回読みたくなるんです。そういう本なんです。
おそらくこれから何度も何度も読み返すことになるであろう本です。
この本にもうちょっと早く出会えてたら(高校生のときや中学生の時)、僕のこれまでの人生もう少しましに生きられたんじゃないかなと思います。
と同じくらいの確率ですごいおかしい方向に向かっていってた可能性もありますが。

とにかく恐ろしいエネルギー・パワーがこもった一冊。
時代が時代なら禁書ですよ禁書。


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Tag: 2006年

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