Savages / Adore Life

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2nd、2016年、イギリス
インディー・ロック / ポスト・パンク / オルタナティヴ・ロック
★★★★☆

心・体をえぐるパンクミュージック

パンクと言えばSum 41Blink-182Green Day・・・そんな世の中になったのはいつからでしょうか。
スケーターファッションに速いテンポ、キャッチーなサビ。
「パンク」という言葉と同時に我々はいつしかそういったものを想像するようになっています。

しかし、パンクというものはそもそもどんな音楽だったのか。
既存の社会や体制に中指を突き付けるアティテュードで、自分の思いのたけを自由に叫ぶ音楽ではなかったか。
このSavagesというバンドは、それを心行くまで体現している。

・・・とか言っちゃいましたが、正直この音楽を100%理解できたとは思ってません。
でも、「なんかだすごい」というのは伝わってきたし、#1"The Answer"を聴けば誰だってそう思うのではないでしょうか。

このエネルギー、この無秩序な感じがパンクなんだ!と思い出させてくれます。

#2"Evil"の歌詞でもパンク的アティテュードは明らか。


Don't try to change, don't try to change / 変わろうとするな、変わろうともがくな
Or they will hurt you, they will break you down / さもなくばお前は傷つく、奴らはお前を倒すだろう

「変わるな、変わるな」と呼びかけ、変わらないことの恐ろしさを逆説的に説いている。
なんだか小難しいことを歌っているように聞こえるんですが、歌詞を読んでいると英語がかなりシンプルで読みやすかったです。

#6"I Need Something New"はそういう意味では歌詞を読んでからすごく好きになった曲です。

ライブパフォーマンスもすごい。

I need something new / 私には何か新しいものが必要だ
How do you get the excitement / どうしてそんな空虚なところから
From such an empty space? / 興奮を得ることができるんだい?

これは普段僕が感じていることとぴったり重なって、ものすごく興奮しました。
巷で人々が交わしている会話って、当たり障りのない、よもや人工知能以下の会話ばっかりじゃないですか。
会話ならまだしも、音楽や映画にもその雰囲気があるように最近感じていて。この歌詞はまさに我が意を得たりといった感じです。

しかし、なんだかペシミスティックなことばっかり歌っていると思いきや、このアルバムの芯にあるテーマ、それは「人生を崇拝すること(Adore Life)」。
タイトルトラックの#4"Adore"でそれがうたわれています。

無駄な装飾一切抜きでこれほどに画が持つ女性アーティスト(というか、アーティスト全般)ってなかなかいない。
目が、口が、これほどかってくらいに訴えてきますね。

Is it human to adore life? / 人生を称賛することが、人間らしいことだろうか?

怒りだけじゃなく、こういった哲学的な、あるいは博愛的な表現も加わることで、この作品は一気に深みを増しています。
間違いなく今作のベストトラックでありハイライトでありターニングポイント。

と、歌詞の面だけをここまで語ってきましたが、音楽的・演奏的にもすごく高いレベル。
女性とは思えないグルーヴ感に、あふれんばかりのギターノイズ、そして聴く者の胸を狙い撃ちにしてくるボーカルの表現力。
かっけえ。とにかく耳で聞くだけでもめちゃくちゃかっけえす。惚れるっちゅーねん。

映画「エクス・マキナ」では1stからの曲”Husbands”が使われていて、ものすごくかっこよかったので1stも聴いてみようと思います。



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