CHICO CARLITO / Carlito's Way

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1st、2016年、日本
ヒップ・ホップ
★★★★☆+α

「俺がチコだ!」声高々に挙げた産声

ラッパーの1枚目としては申し分ないです。

<まずこの一曲!>
#2”C.H.I.C.O.”

CHICO CARLITO / 生まれながら天運我にあり
(アルバムには再レコーディングされたヴァージョンが収録されています。)


この1:30~のバトルが大好きなんですよね。
名パンチライン「帰っていいよ!」が生まれたバトルでございますが、それよりも僕はチコの「今年の顔!だろ!」というラインが大好きで。

確かに2015年下半期からのCHICO CARLITOの勢いはすさまじい。
・2015年10月28日・・・「フリースタイルダンジョン」初登場、翌週11月4日にチャレンジャーとしては初めてとなるR-指定と対戦。
・2015年12月30日・・・UMB GRAND CHAMPIONSHIP 2015優勝。
・2016年02月04日・・・KEN THE 390”真っ向勝負”にフューチャリング参加。
・2016年04月20日・・・「フリースタイルダンジョン」2nd Seasonよりモンスターとしてレギュラー出演。

まさにうなぎのぼりで日本のヒップホップで頭角をメキメキ表していった彼。
その勢いのまま制作されたのがこのデビューアルバム。
もうね、彼のいいところが出まくっててサイコーのアルバムに仕上がっています。

①声がいい
RITTOが参加している#5"Orion's belt"でRITTOが言っているように、ラッパーにとっては「口が楽器」
そういう意味ではCHICO CARLITOはめちゃくちゃいい楽器を持っています(というか、沖縄のMCには声が武器の人たちが多い気がします。この作品に参加しているD.D.S.CHOUJI唾奇も魅力的な声・フロウの持ち主です)。
一聴して彼とわかる声とフロウは真似されやすいですが(じょうとかいうクソガキにヘタクソな真似されていましたね)、と同時に誰にも真似できない圧倒的なオリジナリティを持っているのも確か。
フックではメロディも歌えちゃうから強いっすよねぇ。特に#12"一陽来復"のサビメロがめちゃくちゃいい。思わず口ずさんじゃう。

繰り返す日々に / 出会いと別れ / また次はどこの街

②彼が背負ったカルマ
生まれも育ちも沖縄那覇 / スローガンだったらFight The Power」(#1"Intro")
俺にしか書けない / 歌えない歌」(#4”47”)
俺の体に米軍の血」(#5"Orion's Belt")
あの悲しみがなければこの島はないぜ」(#5"Orion's Belt"、RITTO)
耐え難きを耐え続けた血族の末裔」(#7"Champ Roots"、D.D.S.)
果てしない哀しみの上 / 音奏でる琉球style」(#12"一陽来復")

いつもはニコニコして親しみやすいキャラクターの彼ですが、彼の生まれは沖縄・那覇。
彼の生い立ち・沖縄が立たされている現状を赤裸々に語っているのがこのアルバムの一つのテーマとなっています。
でもそれは決して後ろ向きなものではなく、それを誇りとして世の中のしがらみに確固たる信念をもって立ち向かっていく姿であり、そのスタンスに紛れもないヒップ・ホップを感じます。
曲名やリリックの中に出てくる「47」というのはおそらく47つ目の県、いつでもリストの一番下にあるような沖縄県のことを差しているのだと思います。
人種問題も移民問題もない日本において、「唯一のマイノリティ」として浮き上がる沖縄。
そこをレップするという強い強い気持ちが一曲一曲から伝わってきます。

hiphopは逆境にてその力をさらに増す

バトルでを名前を売って、そしていい音源を作る。
R-指定の次にこのレベルまで持ってきたのはCHICO CARLITOが初めてかもしれません。
これこそがヒップホップ。
無しをありにしてきたブレイクビーツ / 逆転の発想はチクショウから楽勝」なのです。



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