Rude-α / ADOLESCENCE

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EP、2016年、日本
ヒップ・ホップ
★★★☆☆

まだまだ、これから。楽しみ。



「日本一バトルが似合わないバトルMC」。「日本一」というのは言い過ぎかもしれないが、それが僕がRude-αというラッパーに対して抱いていた印象だ。
先日行われた第10回高校生ラップ選手権でのMCニガリ a.k.a. 赤い稲妻との闘いは、まるで少年漫画の一場面を見せられているようで、あと一歩で「気恥ずかしい」という言葉がでてくるような、そんなバトルだった。
もちろんお互いを認め合った上でのリスペクト溢れるバトルというのはよく見られる光景。でもやっぱりバトルはバトルであり、相手をより上手くこき落とした方が勝ちという世界。その世界に生きていく上で、彼には向いてないのではないのかなー、とおこがましくも思ってしまったのだった。「負けキャラ」っていうのはもったいないしね。

こういう印象から、彼には勝手に「好青年」「アツい男」というイメージを押し付けてしまっていた。
爽やかでアガれる、清涼飲料水のようなアルバムを予想して聴き始めた。

そしたら、「シケモク」「昨夜の風俗嬢の残り香」「路駐した車でSEXしよう」っていうリリックは出てくるし、曲調もメロウなもの。蓋を開けたらびっくりとはまさにこのこと。
あのバトルでのキャラはどうした。てかこっちがキャラか。どっちが本当だ。
どっちも嫌いじゃないけど、なんか肩透かしを食らったみたいで。

ゴリゴリのトラックもなければ、ゴリゴリのラップもなく、メロディアスなフロウ、もしくは歌と呼んでもいいくらいのスタイルで聞かせるアルバム。

その中で一際目立つのが"098 ORCHESTRA "。沖縄らしい三線をサンプリングしたトラックに乗せてラップらしいラップを乗せる彼は新鮮。

他の高校生ラップ選手権上がりのMCたちと比べたら、音楽的なこだわりやセンスはある方だと思うのだが(BAD HOPがずば抜けてるとして。)、それでもリリックの強度だったり、歌唱力そのものに物足りなさを感じてしまう出来である。
でもそれは将来のお楽しみにして、今は今の彼の音楽を楽しんで聴こうではないか。
少なくともそういう気持ちにさせてくれる作品ではある。


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