ラ・ラ・ランド

lalaland.jpg
原題:La La Land
2017年、126分、アメリカ
監督
デイミアン・チャゼル(「セッション」)
出演
ライアン・ゴズリング(「ナイスガイズ!」「ドライヴ」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」)
エマ・ストーン(「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」)



<映画について>(映画.comより)
「セッション」で一躍注目を集めたデイミアン・チャゼル監督が、ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン主演で描いたミュージカル映画。売れない女優とジャズピアニストの恋を、往年の名作ミュージカル映画を彷彿させるゴージャスでロマンチックな歌とダンスで描く。オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。「セッション」でアカデミー助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズも出演。第73回ベネチア国際映画祭でエマ・ストーンが最優秀女優賞、第74回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)ほか同賞の映画部門で史上最多の7部門を制した。第89回アカデミー賞では史上最多タイとなる14ノミネートを受け、チェゼル監督が史上最年少で監督賞を受賞したほか、エマ・ストーンの主演女優賞など計6部門でオスカー像を獲得した。
Filmarks:4.2/5
映画.com:4.0/5
Yahoo!映画:3.9/5
みんなのシネマレビュー:7.25/10
IMDb:8.4/10
RottenTomatoes:93%

夢って!夢っていいね!!!
もうね~、見に行かない理由がないですよね~。
圧倒的な前評判、最高の予感しかない予告編、賞レースでの独創劇、そして公開後の激賛の嵐。あざ~す。ありがとうございます。

なんと素晴らしい作品なことか。
「セッション」から続く「夢」と「音楽」に対する愛がビンビン伝わってくる傑作でした。

これはこの間見た「クロニクル」にも通じる話なのですが、「表現内容」と「表現方法」がきちんとかみ合っているとその双方が生み出す相乗効果がめちゃくちゃすごいことになるといういい例ですね。
「クロニクル」では「ファウンド・フッテージ」というフォームが作品の核にきちんと深くかかわっているように、この「ラ・ラ・ランド」という映画の核にも「ミュージカル」というフォームがガッツリはまってる。
はっきり言ってこんなべたべたなストーリー、リアルに切り取っては「陳腐だ」と一蹴されて終わり。
でもミュージカルにすることによって「夢(ここでは『幻想』の意)」と「現実」の輪郭は揺らぎ、やがて消滅する。
だからこそそんな「陳腐さ」は雲散し、「ただただステキ・・・」という感想だけが残る。この映画はタイトル「ラ・ラ・ランド」という言葉の意味通り、「夢の国」の中の物語なんです。

それは美術にも如実に表れています。ことさら「色彩」に気を使われた少しレトロチックな衣装や部屋の美術。明らかに「リアル」からは少し浮いているように作りこまれている。
これが非常に美しかったですねえ・・・
LAの名所をこれでもかというくらい使い尽くした二人のデート風景は一つ一つを名シーンにしてやろうという監督の気迫が伝わってくるほどでした。
でも、あの天文台での「空中浮遊」だけはちょっと文字通り映画の中で「浮いてた」気が・・・。なんかシュールじゃかなったですか?思わず笑いそうになってしまいました。

あと笑っちゃいそうになったところで言うと、あのキース(ジョン・レジェンド)のバンドのリハーサル風景。最初はきれいなジャズ・・・と思わせてまさかのゴリゴリのダウンテンポの打ち込みビートがかぶさるという。エクスペリメンタルすぎるだろ。超絶ダサい。
「これでユニバーサルと契約とか嘘だろ・・・」と思ってたら、いざライブシーンになるとめちゃクチャ曲いいやんけ。でもジャズ要素皆無。むしろ無難なR&Bとかポップス。あのリハでやってた曲は?なんだったの?
というか結構セブの見せ場もあるしソロもかっこいいんだから、そこまで本人は嫌がってなさそう。笑

そして何といってもこの映画の最大の見せ場は「冬・・・5年後」で始まるエピローグ部分。
新海誠か!と突っ込みたくなるようなすれ違いからの偶然の再開という展開。それでいてあの「こうなっていたかもしれない『理想』の世界」という描写がもう胸をえぐるね。
でも、注目してほしいのはあのエピローグの中ではセブは一切自分の夢を追ってないんだよね。最後にはジャズバーで演奏を「聴く側」になっちゃってる。
つまり、あの二人が見事に夢をかなえるためには、二人は別々にならなければならなかった・・・。はい、切ないですねー。
ちなみにこの最後に怒涛の勢いでそれまでの映像の表現の枠を超えてこれまでのあらすじを「違う視点から」描きなおすというのは、日本人なら「何者」を思い出さずにはいられなかったですね。あれも胸をえぐられましたが。

そして最後に褒めるのは音楽。まずライアン・ゴズリングはアテフリ一切なし、そしてエマ・ストーンも生声(そして二人はダンスも踊る)、そして曲も映画オリジナルと、もうね、一言「よくがんばった」。
逃げ道はいくらでもあるのに、それでもあくまで本人による演技やオリジナル曲にこだわるとは・・・監督、そしてキャストの皆さん、よく頑張った。

ここまで素晴らしいとこれを抑えて作品賞に輝いた「ムーンライト」が楽しみになってきましたね。
約束はされてたけど、やっぱりサイコーの映画でしたよ~!!


音楽・映画・本の感想をほぼ毎日更新中。Feedlyでの購読をお忘れなく! 
follow us in feedly 
↑クリック↑
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する