ハルチカ

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2017年、日本、118分
監督
市井昌秀(「箱入り息子の恋」)
出演
佐藤勝利
橋本環奈(「セーラー服と機関銃 卒業」)
恒松祐里
小出恵介(「愚行録」「風が強く吹いている」)
ほか



<映画について>
テレビアニメ化もされた初野晴の青春小説を、Sexy Zone の佐藤勝利と『セーラー服と機関銃 -卒業-』などの橋本環奈の主演で映画化。高校で再会した幼なじみのハルタとチカが、弱小吹奏楽部のメンバーを集めコンクール出場を目指す姿を描く。監督は、『箱入り息子の恋』などの市井昌秀。吹奏楽部員には、『俺物語!!』などの恒松祐里、『ちはやふる』シリーズなどの清水尋也、『奇跡』などの前田航基らがそろう。
 聡明で気持ちの優しいハルタは、引っ越しにより離れ離れになっていた幼なじみのチカと高校の入学式で再会。憧れていた吹奏楽部が廃部寸前と知ったチカは大好きなフルートを吹くため、ホルン経験者のハルタを巻き込み部員を集めるべく奔走する。ワケありメンバーばかりだが、廃部を免れたチカたちはコンクール出場を目指す。
Yahoo!映画:4.05/5
映画.com:3.7/5
Filmarks:3.1/5
みんなのシネマレビュー:7.5/10

演出が脚本を破壊していくモンスターパニック映画
なんだかいい評判をよく耳にしたのでもともと見に行くつもりはなかったけど劇場に足を運びました。
シング・ストリート」とか「聲の形」とか引き合いに出されたら見に行っちゃうよ。

でもね、ぜんっぜん良くなかった。ガッカリ。
確かに橋本環奈は可愛いけれど、はっきり言ってそれくらい。あとはこの映画内のオリジナル曲が普通にめっちゃいいなって思ったくらい。これで主題歌がSexyZoneとかだったらブチギレてたけど。
あと、途中の長回し、部員同士の喧嘩のシーンはすごいなと思いました。以上!

はい、ダメなところどんどん挙げてきまーす。
まず、いちいち登場人物のセリフがセリフっぽすぎる。演技がイモなのかもしれないけれど、出てくる登場人物が全員そうだから、これは演出の問題としか思えない。あの老人ホームのシーンですらそうだからな(一人ずつ丁寧に思ってたことをしかも画面左側から順に言っていくって、卒業式の呼びかけじゃねえんだから)。

あと言ってることがいちいちうすら寒い。
特に序盤のサックスのヤンキーを勧誘するときの橋本環奈のあのセリフとか一番やばかった。「私バレー部で・・・でもケガして試合でれなくて・・・そしたら・・・その時音楽に救われたんです!!!!!」とか1億回はきいたような話をただまっすぐ聞かされてもなあ。
「ああ、これは『うるせえ』とかで一蹴されるパターンのやつだな、ヒロインが空回りするパターンだな」と思ってたら、このヤンキーもちゃんと受け止めてちゃっかり入部したりする。響いたんかーーーーーい!!!!
このあたりから僕の中ではかなり雲行きが怪しくなってました。

だから途中でクラリネットの難聴の(ここの推理とかも天才というか言いがかり的というか、何とも乗れないところだった)芹沢さんに「あなたみたいな人に音楽語られたくないの」みたいなこと言われる展開は「おっ」と思ったんですが、これは単純に後々来る「デレ展開(テンポを落として練習したらすぐに、すぐさま吹けるようになった!っていう音楽を舐め切った描写)」に対する単なるフリでしかなくって。
挙句の果てには補聴器を踏んでしまったヒロインに対して「誰にも知られたくないというちっぽけなプライド、踏みつぶしてくれてありがとう」(大意)というポエムすぎる名セリフを吐くもんだからもうやってられませんわ。

あとはもう序盤の部員集めるくだりがとにかくテンポ悪かったり、いちいち海辺をみんなで走るカットをスローで流してみたり、ヒロインが歩きながら泣き出してやがて走り出すというもう80億回は見たシークエンスを入れてみたり(市井さん、あんたこれ「箱入り息子の恋」でもやってたな。好きなの?)、もうとにかく(あまりこういうこと言いたくないけど)邦画のよく見るダメなところが満載なわけ。

そしてクライマックス。
「箱入り息子の恋」でも最後はものすごくクレイジーな展開になってしまって引いたのを覚えてるんですけど、今回はそれを超える超展開。
吹奏楽部員による集団ボイコット&勝手な演奏が引き金となり、学校全体が集団ヒステリー状態に陥る過程を恐怖とともに描き切っています。あーこわこわ。これ、宗教かなんかですか?
この場面を見て「シング・ストリート」が好きな人にもおすすめ、と言っているのなら今すぐ映画なんか見るのやめちまった方がいいぞ。
「シング・ストリート」内のあのMV撮影の場面はあれが完全なるファンタジーと割り切って描かれているからこそめっちゃ楽しいしとてつもなく切ないのであって、あんなに「これは現実です!!」ってどや顔で見せられてももう恐怖の集団パニックにしか見えないよ。それでいてみんな笑顔なんだから泣いちゃうくらい怖かったよ。

脚本自体が伝えようとしているメッセージは決して悪くないのに、演出がすべてを台無しにしてしまっていますよね。ダメダメ。

ただ、やっぱり橋本環奈はかわいい。すこだ。すこー!!


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