Kendrick Lamar / DAMN.

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4th、2017年、アメリカ
ヒップ・ホップ

"DNA."


<アルバムについて>
2015年に発表した「To Pimp A Butterfly」でグラミー賞11部門ノミネートと旋風を巻き起こし、今やアメリカ最高峰のラッパーとしての地位を確立したKendrick Lamarの、通算4枚目となるオリジナルアルバム。2枚目のアルバムがすぐさまリリースされるのでは?という噂がはびこるも、結局リリースされず。
AllMusic(ライター):9/10
AllMusic(リスナー):9/10
Pitchfork:9.1/10
The Guardian:5/5
Rolling Stone:4.5/5


キタキタキタキターー!!!!!
はーい、出ました、Kendrick Lamarのニューアルバム!!あざーす!!!
リリースから一週間たち、様々な考察(2枚目のアルバムの噂、ウソだったね。。。)もそろそろ出きったころではないかと思います。情弱な僕はそういうものをいろいろ読み漁ってようやく、このアルバムの全体像が見えてきました。
Block.FMの渡辺志保さん「INSIDE OUT」の1時間の特集も聴きました。これはマストで全員聴くべき。わかりやすい!!

前作「To Pimp A Butterfly」は一貫してポジティヴなメッセージで包まれた、非常に外向的なアルバムでした。
それに対してこの「DAMN.」では非常に内向的な、自分を見つめなおすようなアルバムに仕上がっています。それにしたがってトラックのテイストも非常にミニマルで打ち込み主体になっていて、生演奏を大胆に取り入れた前作とは対照的です。

この間紹介した『ラップは何を映しているのか』の中で、大和田俊之氏が指摘していた「つまり、ケンドリック・ラマ―が重要で素晴らしいアーティストであることは間違いないけれど、意地悪な言い方をすれば、そのケンドリックを白人の評論家が絶賛するという、マイノリティとリベラルな白人が結託して作り出す適度に心地よいぬるま湯的な共同体が結局はトランプ的なるものに敗北してしまった、ということを思わずにはいられませんでした。」という点をケンドリック自身も感じていたのか、全体的に諦念や孤独、弱さという非常にパーソナルな部分をさらけ出すようなリリックになっています。

あとリリックの面で印象的だったのは「繰り返し」の効果的な使い方です。
阿久悠が言っていたと宇多丸氏が言っていたのですが(又聞き)、「泣きの効果がほしいときは繰り返しが効く」と。
"FEEL."の中で彼は自分の弱さ、孤独を赤裸々に歌っているのですが、総ての文が"I feel like"で始まっている。泣けますねえ。
そして"LUST."という曲の中でも人々の生活を描写するリリックを繰り返しています。
渡辺氏も「リバース」というテーマで「どこにも逃げられない閉塞感」が主題になっているのでは?と語っていましたがこの2曲のリリックにもそれが表れていると思います。

Rhiannaとのコラボ曲"LOYALTY."でBruno Marsの"24K Magic"をサンプリングしていることからも明らかなように、トランプ以後のアメリカという今まさに起こっている文脈を踏まえて、"DAMN."(ちくしょう)とつぶやく、そんなアルバムになっております。
とても後ろ向きで閉鎖的な現状を切り取った、自分語りばかりのように見えて非常にドキュメンタリックな、ケンドリックらしい素晴らしいアルバムでした。あざーす!!!!


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