V.A. / AKG TRIBUTE

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トリビュートアルバム、2017年、日本
オルタナティブ・ロック / パワー・ポップ

"未来の欠片"


<アルバムについて>
ASIAN KUNG-FU GENERATIONバンド結成20周年に贈る、初のトリビュート・アルバム。 ASIAN KUNG-FU GENERATIONに影響を受けた若い世代を中心に、勢いに乗る気鋭のアーティスト13組が参加。 各アーティスト自らが選曲した、それぞれに思い入れのある“アジカン・ナンバー”をカヴァーし、リスペクト感溢れるトリビュート・アルバムが完成しました。
<参加アーティスト>
yonige、04 Limited Sabazys、じん、amazarashiCreepy Nuts、シナリオアート、LILI LIMIT、夜の本気ダンス、BLUE ENCOUNT、リーガルリリー、never young beach、the chef cooks me、KANA-BOON

*この記事は、某音楽雑誌の新卒採用試験の課題として提出し、見事にボロ落ちしたものです。この文章の中ではCreepy Nutsによる”リライト”にしか言及してないですが、ほかにお気に入りの曲としてamazarashi、夜の本気ダンス、リーガルリリー、KANA-BOONを挙げておきます。ほんとにいいアルバムだった。そしてロキ〇ンはもう買わない。

終わりゆく平成、終わらない旅
天皇の退位のご意向が認められ、2019年1月1日に平成は終わるということが今年になって決まった。
ゼロ年代が終わったと思えば時はたち年号も変わり、そしてすぐに10年代も終わっていく。
若手と呼ばれていたバンドもベテランになり、その若手の椅子にさらに新しい世代が腰掛ける。
この2017年という年は、我々が重い腰を上げ「ゼロ年代」「平成」の清算にやっと着手した年として記憶に残るだろう。

それを象徴する作品が今年3月にリリースされたASIAN KUNG-HU GENERATION(以下AKG)のトリビュートアルバム「AKG TRIBUTE」である。平成8年に結成され、2002年にデビューしたAKGは間違いなく平成・ゼロ年代を代表する日本のロックバンドだろう。
そんな彼らの曲を一つ下の世代のバンドたちがカバーする、何ともわかりやすい交代の儀であろうか。もちろんAKGが第一線を退いたわけではないが、その下の世代が着実に目を出し始めていることの証であり、何とも喜ばしい。

原曲に忠実なカバー(こちらも素晴らしいものばかりだ)が大半を占めるこのアルバムの中でも異彩を放っているのがCreepy Nutsによる"リライト"のカバーだ。
原曲をサンプリングし大胆に再構成したトラックの上で、R-指定がこの世代の思いを代弁するかのようにラップする。
「戦争/高度経済成長/古き良きニッポン/バブルの熱狂/全て終わってから生まれてきた」と自分たちの世代を定義し、自分たちにできるのは焼き直しだけなのか?と問いかける。
全ての過去が相対化されてしまったこの時代を象徴する、生々しい主張である。
それでもなぜ彼らは歌い続けるのか。何もかもが変わりゆくこの時代にあって、その理由だけは変わらない。「存在の証明が他にないから」だ。その「それでも」という部分にこそ、R-指定が唯一原曲から直接引用したこのフレーズにこそ、終わらない旅の原動力がある。


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